ちゃーぽんの壮絶な半生【我が家に来るまで-3】
そんな奇跡的復活を遂げたちゃーぽんも恋をした
当時ちゃーぽんは2歳
人間でいう23歳
23歳のあぶらの乗った小柄でフワフワの髪をしたちゃーぽん
家には帰らずフラフラとする日々
家出ギャルのような彼女はモテる
ちゃーぽんはいつの間にか彼氏をゲットした
彼氏は隣町の飼い猫で
彼はいつもちゃーぽんをしっかりと送り迎えまでしてくれる
「出来る猫」だった
ちゃーぽんが家の中にいると
外からニャァと鳴いてちゃーぽんを呼んだ
ちゃーぽんは
「来たのね」と言わんばかりに
外へ出せと人間に指示を出す
帰りはちゃんと
ちゃーぽんがいつも出入りする裏口まで見送り
彼女はまるで外国人モデルのような歩き方で
悠々と我が城へと戻っていくのだ
当初我ら一家の大ニュースとして報じられ
どんな男か見たかという話題で持ちきりだった
(みんな万丈一致でイケメンやった)
いつまでもそんな関係が続くと思いきや数年経ち
ちゃーぽんカップルに終わりがやって来る
ちゃーぽんが家にいることが多くなった
彼氏も迎えにこなくなった
そんな日々がずっと続いた
フったのかフラれたのか
そもそもそんなことが猫界であるのかも知らないけど
そこから彼は姿を見せなくなったのである
一度お家にご挨拶でもしに行きたかったもんだ
その後
まさかの2匹目の彼氏をゲットしたちゃーぽん
その彼氏をあたしは拝むことができなかったんだけど
これまたイケメンだったらしい
彼は野良猫だったらしいんだけど
ちゃっかりと送り迎えもできる彼
凄いな
ちゃーぽんやるな
いい男を見極める女子
そんな彼は突然この世を去った
近くで轢かれて死んでいるのを近所のおばちゃんが教えてくれた
ちゃーぽんは悲しかったのかな
知っているのかな
彼女は徐々にたくましくなってくる
ちゃーぽんの彼氏はその後出てこない
最後の彼だった
続く・・・