【ポケモンユナイト】中級者向け考察記事#1 構成論

こんにちは!minaboのポケモンユナイト中級者向け考察記事「構成論」です。
集団戦において各プレイヤーが何をすべきかというのは、構成や状況などを踏まえて決める必要があります。ポケモンによって得意な行動・ロールはありますが、まずはポケモンを選択する時点で集団戦の戦い方をイメージする為に、構成論は必要な知識となります。
本記事では、まず一般的なMOBAにおける構成論を説明し、それをポケモンユナイトに当てはめていく形で考察します。


なお、構成の基本は初級者講座の「適正レーン」にある通りのものとします。今後マップ変更や仕様変更で基本が変わった場合、この通りではなくなる可能性があります。

MOBAの構成論をポケモンユナイトにあてはめる

一般的なMOBAの構成論として勉強したもので、ポケモンユナイトに応用できる可能性がある内容をまとめます。
参考にしたページは以下になります。

チーム構成に必要な要素

1.単体ダメージ、範囲ダメージ
ポケモンによって単体ダメージ、範囲ダメージを与えるのが得意なポケモンがそれぞれ存在します。
単体ダメージの特徴はダメージが大きいことです。一匹のポケモンをフォーカスする場合に有効ですが、集団戦においてバックラインの落としたいポケモンをフォーカスをするのが難しい場合があります。
範囲ダメージの特徴は敵が密集している場合に有効なことです。集団戦において有効なことが多いですが、ポケモンを倒しきる火力が足りない場合があります。
ポケモンユナイトにおいてはわざの火力が高いこともあり、範囲ダメージなのに超火力だったりすることもあるので一概にそうとは言えないですが、基本としては単体ダメージ、範囲ダメージはある程度バランスよく採用した方が良いと言われています。

2.攻撃役、防御役
これはポケモンユナイトにおいて学習装置があることから常識となっていますが、攻撃役と防御役は偏らない方が良いという話です。
攻撃役に偏ると倒されやすくなったりポークに弱くなる欠点があり、防御役に偏ると相手を倒しきれない欠点があります。逆に言うと、欠点を補える場合は攻撃役、防御役に偏っても良いのかもしれません。(WCS2024でもディフェンス型不採用の構成が一部ありましたが、それはこういった欠点を踏まえての採用なのかもしれません。)

3.行動妨害
行動妨害はMOBAにおいて非常に重要な要素になります。
集団戦が始まる前からキャッチできたり、ポジションを取るための圧をかけることができますし、
集団戦の中でも敵のポジションを変えることでわざを当てやすくしたり、敵を拘束することで相手が取りたい行動を制限してバリューを下げ集団戦を勝ちやすくすることができます。
ポケモンユナイトではわざが強いことから、行動妨害を与えることで味方がわざを当てる機会の提供と、逆に敵がわざを出す機会の損失が非常に大きいと考えています。
また、遠隔系の妨害わざ(たとえばマフォクシーのほのおのうずやイワパレスのがんせきふうじ)はポジション取りに用いられることも多いですね。

4.シナジー
ポケモンユナイトにおいては少ないですが、ポケモンどうしのわざが噛み合うケースがあれば同時に採用を検討することがあります。
イワパレスのがんせきふうじとバリヤードの念力、みたいな感じですね。ただこれは構成上、明確なメタがないと採用はされないです。これは何度も述べますがポケモンユナイトではわざが強いため、ちょっとしたシナジーよりはポケモン単体の強さを取った方が強いということだと思います。

5.パワースパイク
ポケモンユナイトは10分間の時間制限があることから、序盤点数有利を取り10分間守り切るようなクローズ展開を比較的実行しやすいため、序盤から試合の主導権を握れるアーリーのポケモンが重要視される傾向にあります。
一方互角の終盤になったケースでは、レイト系のポケモンがレックウザ戦での集団戦で活躍が見込めます。そのため構成を考える要素として、アーリー・レイトの配分を考える必要があります。どういった試合展開を望むか、相手の構成に対しどういった試合展開が望ましいかを含めて考えるようにしましょう。

チームカラー

ピックしたポケモンによってチームで何が得意かが変わってきます。大まかな分類をまとめます。

1.ハードエンゲージ構成
自分たちが集団戦をしたいときにいつでも集団戦を起こせるようにする構成です。広い行動妨害が取れるポケモンが先に入り、機動力が高いポケモンがKOを取るような動きが該当します。
ポケモンの例:マンムー、オーロット、スピード型

・類似した構成:ピックアップ構成
大規模な集団戦を想定したハードエンゲージ構成というより、少人数をピックアップして倒し、人数有利を作ることを重点に置く構成。
人数有利を活かして、集団戦を行ったりゴールを攻めることで有利を取っていく立ち回りをする。カウンターエンゲージ構成にグループされてしまうと集団戦は厳しい。
ピックするポケモンはCC役とバースト役を選ぶことが良いとされれている。
ユナイトにおいてはアーリー構成のイメージか。レックウザピットの視界やポジションが重要で、相手のローム中やグループする前を狙う工夫をする必要がある。
ポケモンの例:ヤミラミ、ドードリオ、ソウブレイズ、ピカチュウ

2.カウンターエンゲージ構成
どっしり構えて戦いに備える構成です。自分から仕掛けるのは苦手ですが、がっちり戦った時に最も強いようなわざを持つポケモンが該当します。
ポケモンの例:バシャーモ、マッシブーン、フシギバナ(はなまい型)

・類似した構成:プロテクトADC構成
カウンターエンゲージ構成に比べて、よりADCを守ることに特化してADCがダメージを出し続けることを目的とした構成。
ピックするポケモンはADC以外は範囲CCとピール役が重要。
5人でまとまって動く前提の構成なので、相手がスプリットしてきたときの対応力が低い。
レイトADCは序盤のレーンが厳しいため、序盤が強いポケモンを選びたい。
ポケモンの例:エースバーン、ドラパルト、カビゴン、カメックス、ワタシラガ

3.ポーク構成
集団戦を好まない、がっちり戦わずに遠くの距離から攻撃をし、敵の体力を減らすことで撤退させる構成です。敵の仕掛けをいなすようなディスエンゲージスキルを持つポケモンとも相性が良いです。
ポケモンの例:ジュナイパー、インテレオン、ヤドラン

チームカラー同士の相性は以下のようにジャンケンの関係になります。

三すくみ

ハードエンゲージ構成は強引に集団戦に持ち込むためポーク構成に強い、
ポーク構成は集団戦を仕掛けられないカウンターエンゲージ構成に強い、
カウンターエンゲージ構成は集団戦が起こされても返り討ちにできるためハードエンゲージ構成に強い、
という関係性になります

ポケモンユナイトにおいてもこの関係性は適用されると思います。
筆者はMOBAの構成論を勉強するまではエンゲージ、ディスエンゲージという単語は知っていましたが、カウンターエンゲージ、ハードエンゲージについては知りませんでした。ただよく考えてみるとそういうの得意そうなポケモンいるなぁと思い、構成から集団戦で取るべき動きを考えることに応用できそうだと考えました。

構成論による集団戦の考察

チームカラーを考慮して集団戦の動きを考察してみましょう。
例として、以下の構成であることが分かった場合の集団戦の形を考えてみます。自分はチームAのオーロットだとします。
チームA:マッシブーン、ワタシラガ、バシャーモ、ソラビバナ、オーロット(自分)
チームB:ガブリアス、ハピナス、リーフィア、マフォクシー、ブラッキー

チームAはソラビバナ軸のポークからマッシブーン、バシャーモ軸のカウンターエンゲージをとるのが主な形となります。
チームBはリーフィア、ガブリアスによるハードエンゲージとブラッキーのカウンターが主な形で、マフォクシーはそのいずれも可能な性能をしていると考えます。
どちらのチームも単体、範囲ダメージのどちらもあり、攻撃、防御役、行動妨害も不足なしなので要素自体の差は少なそう。

オーロットの取るべき行動は、味方と合わせるために以下どちらかになります。皆さんならどちらの行動を取りますか?
1.ディスエンゲージ
ソラビバナに対しハードエンゲージを決められるのが弱点であると考える場合オーロットはディスエンゲージの役割をすることが必要です。ガブリアスは味方バランス型で見られるので、リーフィアに対する視界取りとディスエンゲージ的なわざの使い方が仕事になります。
2.カウンターエンゲージ
ソラビバナはポークさえしてくれれば倒されてもよく、カウンターエンゲージで返せるという考えであれば、オーロットは仕掛けてきた敵に対してカウンターでスキルを吐くことが役割になります。ブラッキーが入ってくるタイミングやマフォクシーのポジションが甘くなったタイミングで行動妨害を入れ、マッシやバシャに倒してもらうことが仕事になります。


実際、実践でこれと近い状況になったことがあり、この時は1.ディスエンゲージを採用したのですが、結果カウンターエンゲージとディスエンゲージの両方が中途半端になり、集団戦は負けてしまいました
負けた要因として相手に複数枚のハードエンゲージ要素があるのに対し、ディスエンゲージ要素がオーロットのみで枚数が足りなかったことがあげられます。また、ディフェンス型がフロントから離れることになったためブラッキー、マフォクシーといったフロントの圧への対応もできなくなってしまいました。
レックウザピットは形が少し特殊で、ポジションによっては多方向からの侵入を許すためディスエンゲージ枚数が足りない場合は物理的に対策ができないです。

たとえば図のギャラドスのいる場所だと、最大4経路から侵入可能
経路①③は上ブッシュ、経路②④は下ポジを取れば対策可能だが
オーロットは前線を維持する必要もあり、上下ポジに張り付くのは非効率

プランとしては2.カウンターエンゲージの方が相手のゲームプランの主軸(枚数が多い)となるハードエンゲージに対し有利であり、優れているのではないかと考えます。フシギバナはユナイトわざまで使うと相当なバーストダメージが出るため、ハードエンゲージのポケモンに対して単体で致命傷を負わすことはできるはずなので倒されてしまっても役割は果たすことができます。
あくまでディフェンス型はフロントラインを維持するのが第一の役割です。その役割をこなした上で、積極的に仕掛けるべきか、カウンターを狙うべきか、はたまた相手の侵入に対して味方を守る動きをすべきかを構成相性を踏まえて考える必要があります。

おわりに

構成論はポケモンユナイトではあまり言語化されていないので、本記事を踏まえて構成の要素や相性について考えてもらえればうれしいです。筆者も構成を踏まえた考察は日が浅く、知識にアップデートが入ることがあるはずなので、今後も気づきがあれば記事にしたいと思っています。

不定期にyoutubeで配信しておりますので、普段のプレーに興味がある方がいらっしゃればぜひご覧ください!

※2024/8/24 チームカラーに類似した構成としてピックアップ構成、プロテクトADC構成を追記
※2024/9/14 チーム構成に必要な要素としてパワースパイクを追記

終(記事:minabo)

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