どこからがモラハラ?-モラルハラスメントの境界線
こんにちは。世界一やさしく考えるモラルハラスメントシリーズ動画、第1回の改訂版を作りました。
第1回では、「モラハラとはなにか」をテーマに掲げて動画を制作しましたが、能力不足はもちろん、動画制作が不慣れなこともあり、自分でも見づらいなぁと感じていました。
第1回の中身をもう少し見やすく作り直したのが、第1回改訂版「モラハラの境界線」です。
「何がモラハラなのか」「どこからがモラハラなのか」「これはモラハラか否か」という質問には、はっきりした答えはありません。境界線もないと考えています。少なくとも、現状の社会では。
この段階で、一個人が「じゃあこれはモラハラね」「これはモラハラじゃないよね」と考えることは、労力がかかる割に得られるものが少ないと思います。
だから私は、モラハラかどうかを【判断】することでなく、モラハラとはなにかを【理解】したいと考えて活動をはじめました。それも、大勢の人と一緒に。
私は過去にモラルハラスメントの被害を受けています。とても辛く、逃げ場などない状態が何年も続き、それでもトンネルの先に光があることに気づきました。それは、誰かから差し伸べられた手ではありません。自分自身が、自分は今どういう状況なのかを理解しようと活動を始めたからです。当然、周囲の人々の助けがあってその一歩を踏み出せたので、感謝は尽きません。それでも、当人が救われたいと動き出さない限り、その人の苦しみは誰かが取り払うことはできないと考えます。
ただ、モラルハラスメントという事象は、今の世の中にとってはまだ難解なものです。社会が上手く消化できないものを個人が消化するのはとても難しく、周囲が理解することはなおのこと難しいです。
だから私は、被害者だけがモラルハラスメントに問題意識を持っていても仕方がないと思います。身近に被害者がいる人はもちろん、関係ない人・加害者と思われる人・専門家・素人……あらゆる人がそれぞれの立場から考え、総合してモラハラとは何かを理解していくことで、この難しい問題に立ち向かう取っ掛かりが得られるのではないでしょうか。
私自身も意外だったのですが、精神医学を修めている人でも、モラハラのことは詳しくない人も多いようです。それぞれに接している人も、担当している領域も違うので、当たり前ですよね。
そうした専門家でありながらも、モラハラとは距離がある人にも、一緒に考えてもらえたら心強いと思っています。
私の本職はライターで、何かを理解し・伝えることについて訓練を受けてきました。なるべく本質を削ぎ落とさないように、それでいてなるべく分かりやすくお伝えする能力が必須の職業だと思っています。
私自身は元被害者という立場で、しかしなるべく中立に動画制作をするつもりです。被害者の感情は大切なものですが、感情論だけになってしまうと、モラハラ被害そのものが感情論で解決されてしまう危険性があります。感情論では、既に傷ついている被害者を、更に傷つける危険性が高くなります。
どうしたらもっと多くの人に届くのか、どうしたらもっと多くの人が一緒に考えてくれるのか。まだまだ未熟なので、つまづきながら、迷いながらやっていくしかありません。
いつか多くの人に、何より苦しんでいるあなたに、届きますように。みんなで解決の糸口を探しましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?