元気でいることのプレッシャー
夫は、親族、友人、知人、多くの人の背に荷物を負わせて逝ってしまいました。
誰もが皆、「自分に出来ることが何かあったはず」「力になれたはず」「救えたはず」…「なのに自分は何もしてあげなかった」という荷物を背負わされてしまっているように思います。
でも、それは違います。一番近くにいた私が救えなかったのですから。
だから、そう感じている人、ひとりひとりに会って、「あなたのせいではない」と言ってあげること、そして、元気そうにして笑っている私を見せること、そうやって、そういう人達の罪悪感にも似た荷物を降ろしてあげること、それが夫を救えなかった私の義務であり責任だと思って、ずっとそういう活動を続けてきました。今もそれは続いています。
しかし、私は本当に元気で心から笑っているわけではありません。本当は、24時間ベッドにこもって泣き暮らしたい。まだまだ立ち直れていないのです。
でも、他の人達の荷下ろしのため、全力で笑顔で元気なふりをして、そして自分を消耗させる日々です。
私は本当は元気なんかじゃない。立ち直ってなどいない。でも、誰にもそれを話せず、人前では笑顔の仮面を被り、人目につかないところでグッタリとして泣き暮らしています。
誰かに、本当は自分はとてもつらい。精神的にも肉体的にも、とてもとてもつらいと、正直に話せることが出来たらどんなに楽だろうかと思います。でも、誰にも言えず一人で苦しむしかありません。
私に元気でいて欲しい、そうしたら皆は肩の荷が降りる。その「元気でいつづけるプレッシャー」に押し潰されそうになっています。