教職関係の雑話。(教育実習生時代の経験が役に立った話)
今週と来週の半ばまでは研修期間のため、「狐憑」の更新はお休みです。更新できない代わりに、本日の研修で印象に残った出来事の話を少しだけ。教育実習が役に立った的な話です。
今日の研修は模擬授業を行うもので、授業の方法について模擬授業をしたものを例として行うというものでした。その模擬授業を行ったのは若手である私でした。この模擬授業は少し特殊で、事前に指導案等の資料をデータで送るというものでした。そこで、私は教育実習の時に作った指導案を見ながら資料を作成しました。
ここで疑問に思う人もいるかもしれませんが、どうして今の現役で使っているものを使わないのかと。これは簡単で、私立の学校ということもあり、現在の勤め先の学校では学校独自の形式で作っているからです。私立だと多いかと思います。また、腹案と言って、指導案に全て書かず生徒の反応に合わせて細部を変えるようなところもあり、どの学校の先生でも一目でわかる形式ではないからです。それに対して、教育実習の指導案はオーソドックスな最も基本的なフォーマットで作っていたため、それを採用したというわけです。
そして、改めてその時の指導案はかなり丁寧でした。指導教員の先生がとても熱心で丁寧ということもあり、膨大な指導案や資料や板書案の全てを見た上でチェックを入れてくれていました。
これだけでも本当に恵まれた実習生生活を送っていたんだなと思います。ただそれ以上に、今回の研修で思ったのは指導案の細部までの丁寧さでした。参考資料の量、生徒を意識した指導計画といった、意外と抜け落ちてしまう部分をしっかり詰めていたことで、ベテランの先生方からお褒めを超えて、驚嘆の声を上げていました。
これも指導教員の先生から「意外と抜けてしまうところだから、気をつけてね」と言われていたことでした。
このような成功体験を可能にした要因として、母校実習にしなかったという点が挙げられます。母校だと、意外とそういう細かな指導が「自分の授業を見ていたからわかるだろう」、「真面目だった、あいつなら気づくだろう」、「あまり厳しく指導をしすぎてやる気を削ぎたくない」といった卒業生であるが故に性格を知られているため、なあなあに流されてしまうことがあるのです。
そのことを教えてくれたのは教職課程の先生でした。
結局、熱意をもって指導してくれる先生の言葉は大切というありきたりな理論に従って教職課程で学び教員免許を取ったわけですが、それが大きな意味を持っていたと改めて、思ったわけです。
教職を目指すからこそ、寧ろ敢えてそういう金言を逃さず拾う精神を持ち、生徒に対して金言を示せるような存在にならないといけないんだなとしみじみ思った研修会でした。
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