香水の嗅ぎ比べ(その1)
Twitterで仲良くさせて頂いているチョコ仲間のMallowさん
https://twitter.com/NChocolaterie
に香水をご提供頂きまして、15種類の香水の嗅ぎ比べをしてみました!
まずは13種類のムエット(香水をシュッとかけた紙)の試香から。
ベースとなる香りを拾っていきます。
・1969(イストワールドゥパルファン)
https://www.histoiresdeparfums.com/products/perfume-1969?_pos=1&_sid=3fb367da0&_ss=r
南国系フルーツの名残りと、バラとムスクが混じりあうエレガントな香り。チョコレートのようなほろ苦い甘味を感じさせるような香りもほのかに。
異国の宮殿にいるような気分になる、エキゾチックでロマンチックな香り。
・ファイブオクロックジャンジャンブル(セルジュルタンス)
https://www.sergelutens.jp/ja_JP/105000000090000.html
異国情緒漂うお香のイメージ。落ち着きのある甘さ、ストレートティーのような渋味や華やかさを感じさせる香りも。
まるで大人の社交場にいるような気分になる、胸の内に秘めたときめきが伝わってくるような香りです。
・グッドガール(キャロライナヘレナ)
https://www.carolinaherrera.com/ww/en/p-fragrance/good-girl/
爽やかなウッディー感と甘さ、ドライフルーツやナッツ(オレンジピール&アーモンド)が乗ったマンディアンを連想させるような多様な香り。
都会のオシャレなショコラトリーにいるような気分になる、シックなショコラの香りです。
・ムスカラカカオ(フエギア1833)
https://fueguia.jp/products/muskara-cacao
ウイスキーのような華やかさ、蜜を黒く煮詰めたような濃厚な甘さ、煎ったカカオハスクの匂い。
カカオの色気と濃厚な蜜の香りがバァーーーンとくる、魅惑的な紳士の香りです。
・サンタルマジュスキュル(セルジュルタンス)
https://www.sergelutens.jp/ja_JP/105000000120000.html
砂糖漬けジンジャーのような濃厚で爽やかな甘さ、フローラル&ウッディな香りも見え隠れします。
森で樹液を採集しているような気分になる、グラマラスで甘やかな香りです!
・still(ジェニファーロペス)
https://felice-kaori.com/article/6057
爽やかな柑橘の名残りと、じわじわ広がるウッディ感、綿飴が浮かぶような甘い香り。華やかなベビーパウダーがむんむん。
ミルクティーの湯気に触れたような心地になる、可憐さとセクシーさが共存する香りです!
・1900(レバンゲルボワ)
https://lesbains-paris.com/en/produit/eau-de-parfum-1900-lheure-de-proust/
鮮やかで爽やかなフルーツ感と、濃厚で力強いストレートの紅茶。バニラや甘草のような多層感のある甘い香り。
紫色の花が浮かぶような、ちょっぴりミステリアスで色っぽい香りです!
・ロタール(ペンハリガン)
https://cahiersdemode.com/lothair/
フレッシュなグレープフルーツの名残り、たっぷりのミルキーな甘い香りと、微かに漂うスモーキーでスパイシーな香り。
レモンティーのあるレトロな風景が浮かびます!アンティークな喫茶店にいる気持ちになる香りです。
・マラバー(ペンハリガン)
https://cahiersdemode.com/malabah/
すっきりとした草花の名残りと、バラのようなフローラルな香り、どっしり重厚感&セクシーなムスク。
緑と白のブーケが浮かぶような、エレガントで大人っぽい香りです。
・Jacaranda(フエギア1833)
https://fueguia.jp/products/jacaranda
落ち着いたウッディ感。陽だまりに立つ木々やアンティーク家具、革製品に包まれているような気分に。ほのかに甘~い樹液を思わせる香りも。
しっとり落ち着いた大人っぽい匂いです。
・La cautiva(フエギア1833)
https://fueguia.jp/products/la-cautiva
獣の色香がムンムンと漂うエキゾチックな香り。奥底にバニラのような甘い香りと、鮮やかなベリーの名残り。
五感がそそられる甘さ、優しく誘うような小悪魔な香りです。
・アンボワボニール(セルジュルタンス)
https://www.sergelutens.jp/ja_JP/105000000080000.html
焦がしキャラメル!のち、ココナッツ!ナチュラルでリッチなバニラ、時々爽やかでウッディな落ち着いた香りもチラチラと。
フランス菓子店の焼菓子売り場にいるような、幸せいっぱいの甘い香りです。
・フェミニテドゥボワ(セルジュルタンス)
https://www.sergelutens.jp/ja_JP/105000000020000.html
バニラの甘さと、桃を思わせる淡めのフルーツ感。食パンにジャムやシナモンをかけたような美味しい匂い。
妖精のような、ふんわりして、キュートな香りです。
次は2種類のアトマイザー(溶液の入ったサンプル)で、噴射後としばらしてからの、香りの移り変わりも確認してみます。
・ショコラトル(フエギア1833)
https://fueguia.jp/products/xocoatl
ラム!チョコ!バニラ!とても分かりやすく3つがズドンときます。
噴射直後は作りたての洋酒ムンムンのガナッシュ入りボンボンのイメージ。
噴射後しばらく経つと、苦味を連想させるウッディな香りや、フローラル感も加わって、ハイカカオなチョコを食べているよう。
ちょっと高級なバーのカウンターに座っている気分になる、ビターで華やかな大人スイーツの香り。
・アッタイ(クヴォン・デ・ミニム)
https://www.lecouventparfums.com/fr/eau-de-parfum-singuliere-hattai.html噴射直後は、すっきりと目が覚めるような清涼感・ウイスキーの水割りやべっ甲飴を感じさせる色っぽい甘さが全面に。
噴射後しばらく経つと、ホッとするような穏やかなスパイス(シナモン・ココアパウダー)も感じられるようになって、スモーキーでアーシーな(土っぽい香り)ちょっぴりビターなホットココアのイメージに。
以上15種類、たっぷり楽しみました!!!香りの世界って凄い!!!
普段から香水を身に纏う習慣がないので、悩んだのが「嗅ぎ方」です。
①鼻にくっつけたりちょっと離したり、とにかく嗅覚がマヒするまでかぐ
②パタパタふって、遠くからかぐ
という2パターンを、鼻の位置調整しながら、一週間、何度か繰り返し試してみて、総合的な感想を書いてみました。
香水は味がないので、香りを感じても書き起こすのが非常に難しかったです。
「この表現で伝わるのだろうか、そもそもこの表現って正しいのか?」
同じ香りをたどる作業でも、食感や味もあるテイスティングに対して、嗅覚の正確性が求められる香水の嗅ぎ分け。新たな世界にわくわくドキドキしました。
私は日々クラフトチョコ(*職人によって、カカオ豆から自己流製造されているチョコ)を食べています。普段は「これはどんな匂いのチョコか?」と自らのグルメの記憶を掘り起こして探り当てるパターンでテイスティングしてます。職人の意図とは違うものも感じるけど、私の解釈も私の解釈でアリですよね!?みたいな、ゆる~い感じです。クラフトチョコ市場自体が発展途上であるので「正解はまだ存在しない」空気感に盛大に乗っかってます。
対して香水は、すでに香りのミックスであること、それによって新たな世界を表現する意図が強いので「正確な確認作業が求められるのかも!?」と感じました。プレッシャーを感じるけど、やりがいもあるし、製造元からの正解がある位程度見えている安心感もある。きっと推し調香師とかいるのかな、香水好きの皆さんには(ちょっと知りたい)
香りの世界も奥深い!!と改めて実感しました。
そして香水を嗅ぎまくった効果なのか、普段歩く道でも香りを意識するようになりました。香りを放つのは、何も食べ物ばかりではない。自然そのものが多様な香りに満ちているのだなとちょっと感激。
Mallowさん、素敵な体験をさせて頂き、ありがとうございました!!