過去干渉による未来の分岐に関する覚書

逆行やトリップ、タイムトラベルものの話に必ず付いてくるのがこの考えでしょう。


そもそも過去を変えるという行動は未来にどういう影響を与えるのでしょうか。

1,未来が変化する
2,パラレルワールドが発生する
3,変えようとしても変わらない(歴史の修正力が働く)
4,多少の変化は在れど元の歴史とそんなに変わらない(歴史解釈のうちに収まる)

ミュージカル刀剣乱舞(刀ミュ)は4が強いでしょうか。
舞台刀剣乱舞(刀ステ)の三日月宗近は3の説を提唱していました。

1、未来が変化する

この場合、過去の出来事を改変したことで未来が上書きされます。
あったことがなかったことに、なかったことがあったことにと変化が一番大きく表れるのがこのパターンだと考えられます。

2、パラレルワールドが発生する

少し前に話題になったorangeという漫画(映画)がこのパターンでした。
改変した地点から時間軸が分岐し、並行世界が発生する。

元の時間軸の歴史は変わりませんが、改変した時間軸は変わっていくことになります。

3,変えようとしても変わらない

舞台刀剣乱舞で三日月宗近が提唱していた説がこれにあたります。

「歴史がすべての結果の上で成り立っているのだとしたら、変えることなど不可能なのではないか。」

歴史の修正力、とも言われます。
改変しようとすればどこかでつじつまを合わせるため似たような出来事が起きるというものです。

この場合は4の場合と少し似ていますが結末は必ず同じになります。(要は生存IFとかがない)

4,多少の変化は在れど元の歴史とそんなに変わらない(歴史解釈のうちに収まる)

ミュージカル刀剣乱舞で採用されているのがこの説です。
特に三日月宗近や石切丸がこの説を利用していろいろやってますよね。

石切丸は三百年の子守唄でこれを利用して家臣に成り代わり徳川家康を育て導いていくことを決意します。
三日月宗近は歴史の中心人物を政の舞台(歴史の表舞台)から消すことで表面上は元の歴史通りに進めていきます。

実際には生きているので細かいところで違いは出てくるもののおおまかな歴史の流れはそれほど変わらないと考えられます。

物語の裏での生存IFがある世界線だと考えていいと思います。

刀剣乱舞でバタフライエフェクトは気にしなくていいのか

そもそもバタフライエフェクトとは気象学者のエドワード・ローレンツの「蝶がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を与えるか?」という問い掛けと、もしそれが正しければ、観測誤差を無くすことができない限り、正確な長期予測は根本的に困難になる、という数値予報の研究から出てきた提言に由来します。

「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?」とも言われます。

要はちょっとした出来事で未来が大きく変化するということだと思ってもらえればいいかと思います。たぶん。
逆行やトリップなどで過去に干渉する場合このことは必ず考えられることであり、バタフライエフェクトが起こる場合、一番最初の結果より悲惨なことになる場合もあります。

死んだはずの人間が生きているという状況が刀ミュでは何度かおこっています。
つはものの源義経と弁慶、みほとせ葵咲の松平信康です。

彼らがどこかで生きているという事実は後の世に影響は出ないのでしょうか。

バタフライエフェクトを考えるなら間違いなく影響はあるでしょう。大きな歴史の流れがその場では変わらなかったとしても、少しずつどこかでほころびが生じてしまう。
彼らが関わった人に間違いなく影響が出ますからもしかしたら何百年何千年後に大きな変化となってしまう可能性があります。

このバタフライエフェクトを軽減または無しにするのが歴史解釈という考え方なのではないかと思いました。


歴史とは大きな川のようなもの、というのは誰の台詞だったでしょうか。
大まかな流れさえ合っていればのちの世に大きな影響はないというものです。

ただしこれは、歴史から消された(表舞台に出ない)人の家系から表舞台に出る人がいないということが前提になっているように思います。
だってそうでなければ、バタフライエフェクトが発生することになりますから。

しかし、バタフライエフェクトを考えなくてもいい状況が歴史解釈のうちに収まるという考えなのではないでしょうか。

時代をさかのぼればさかのぼるほど資料や正確さというのはあいまいになっていきます。
そして、正確な資料がない人物にはそれを補うかのようにいくつもの物語が生まれていることがあります。

有名どころで行くと源義経や織田信長の最期でしょうか。

源義経と弁慶は奥州では死なず、北へ逃げた。

織田信長は本能寺から生き延びた。

一度は聴いたことのある話だと思います。
学校で習う歴史ではこのような事実はありませんが、本当のことはだれにもわかりません。

そしてこの刀ミュ・刀剣乱舞の世界では物語が多く入り混じります。
そんな物語から生まれた世界線があってもいいのではと思ってしまいます。

まあつまり、この世界線ではここでは死なないというのができちゃうわけです。

ちなみに松平信康についても掛川の吾平として生きていたという物語(逸話?)があるっぽいです。本当かは知りませんが。

人々のこうあってほしいという思いから生まれたのがこういった説だというのが一般的な考え方ですが、本当にそこで死んだのか確認することができない以上完全な否定ができないのも事実です。

創作物も多く入っている刀剣乱舞の世界観としてはバタフライエフェクトは考えなくていいものなのかなと思います。


どのルートを辿るとしても干渉前の歴史と全く同じにはならないので(干渉によって異分子が入り込んでるから)厳密にいえば歴史干渉が起こった時点で未来は変わるのかもしれません。

結局ごちゃごちゃしちゃったけどまあ自分用の覚書みたいなものなのでご容赦を。
決定的に違うのであれば指摘いただけると嬉しいです。

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