高校生を眺めて思ったこと

大学一年生も終わりに近づいてきました。

試験代わりのレポートに追われている筆者です。


昨年12月末ごろからの新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、私の大学では部活動の停止が言い渡されました。
1月の半ばまでの予定でしたが感染拡大は収まらず2月末、つまりは期末テスト終了まで期間が延長されることとなりました。
今年に入ってから部活は一度もやっていません。

私の部活は弓道部なのですが、弓を引かなければ筋力はすぐに落ちてしまいます。
幸いなことに年末の大掃除前に新年からの部活の停止が言い渡されたので、家に弓を持って帰り素引きをすることで筋力低下を防ごうと考えていました。
同級生は市営の弓道場に行くとのことでしたが、私の住んでいる市とは別であるため一人で引かなければならないことや、市営弓道場は基本袴を着なければいけないこと、多少なりともお金がかかることなどを考えた結果家での素引きだけでいいだろうという結論に至りました。

その代わり普段使っている11kgの弓ではなく12kgの弓を持ち帰ることにしました。

しかし、しばらくして思いついたのです。


高校借りればよくね?


私の通っていた高校は自転車で10分の距離。
私服で行けて、ルールなんかも気にしなくていい。
過去に卒業した先輩が弓を引きに来ていた記憶もあり簡単に許可がとれるだろうと思ったのです。

今の部長と連絡を取り、顧問の先生に一言断ったうえで日中の弓道場を利用することができるようになりました。
後輩たちの練習の邪魔をしないように、また、万が一にもコロナに感染しない感染させないためにも基本放課後の時間は避け、一人きりで引くことのできるような時間を選んでいます。

顧問に日中借りたいといったのも、感染を避けるためです。
高校生は受験を控えており重要な時期だからこそ、なるべく生徒との接触は少なくするよう心掛けました。


もともと素引きをする予定で弓しか持って帰っていなかったのですが、そこはまあ勝手知ったるなんとやらということで、過去の先輩の置き土産を使っています。

先輩たちが置いていった矢です。
通称:ボロ矢

ボロといっても普通に使っているものです。主に射場に入りたての一年生が、自分の羽根をぼろぼろにしないようまともに飛ぶようになるまで使う矢をボロ矢といっています。

この時期は基本的に誰も使っていないし普通にきれいな羽根なので遠慮なく使っています。

高校の自主練でも使っていましたし、長いものから短いものまで大量にあるので遠慮なく12本選ばせてもらっています。
ひとりだから…矢数制限ないし…(´・ω・`)


最近のお気に入りは週一回学校近くのスタバで飲み物を買って行くことです。練習頑張っているご褒美にもなるし、日中の高校で優雅にスタバを飲むというのはなかなか楽しいです。(何やってるんだって思うかもですけど)


ここからやっとタイトルの話になります。

しょっちゅう飲み物を忘れるので自販機に飲み物を買いに行くのですが、体育をしている高校生とかよく見かけるんですよ。

基本休み時間とかは弓道場にいるようして接触しないように気を付けてるんですけど、たまに時間見ずに出ちゃって出くわすこともあるんです。

体育の移動をしている子たち、教室で普通に授業を受けている子たち、休み時間に楽しそうにしている声が私に届きます。
弓道場と運動場は近いので楽しそうに体育をしている声もよく聞こえます。

そんな高校生たちを見ているとふと、自分が一人弓を引いている現状を寂しく思うのです。


一つ二つしか違わない子たちがこんなにも楽しそうに学生生活を送っているのになぜ私は1人弓を引いているのだろう。

私はまだ遠隔授業ばかりでほぼずっと家にいるのに。

部活もできなくなって、授業も対面は1コマしかないのに。

その1コマだって「対面がまったくないのはかわいそうだから」という理由で続けられているのに。

定期がない方が安く済むくらいにしか学校に行ってないのに。


言っても仕方のないことだとは理解しています。
ですがやっぱり大学生ばかりが我慢を強いられているようでなりません。
中高生が教室で授業を受けるのと大学生が講義室で授業を受けるのは何が違うんですか。


多分うちの学校が医療系だということが一つの原因ではあると思います。
付属の病院に勤めている先生もいらっしゃいますし、リスクを考えると遠隔の方が良いということなんでしょう。

しかし、私立の中でもそこそこ高い学費を払っているのに、学校はほぼ使わず自宅で授業を受ける日々。

授業料も施設費も返ってきません。

お金は大量に必要なのに、大学生の収入源であるバイトは減らされる一方。

来月の給料は1月の5分の1ほどの見通しです。


なんかもう悲しいという言葉しか出てきません。

私の思い描いていた大学生活とは全く違う1年目。しかもこれが何年続くかわかりません。
最悪の場合、大学生活はずっとこんな状態でしょう。


別に私たち大学生ばかりが我慢を強いられているわけではないということは理解しています。


少し前に大学の決まった後輩と話をしました。

私たちの一つ下の代の子たちは、試合もなく校内の引退立ちもなく学校の休校などのバタバタの中引退せざるを得ませんでした。
弓道というのは基本冬に試合がないので、後輩たちの最後の試合は2年の11月頭のものだったそうです。

IH予選もなく、学校が再開するころには引退の時期。
部活に力を入れていた子たちにとっては引退という実感すらなかったでしょう。
私は大団円で終わった身なので、後輩たちの悔しさはわかってあげることがあまりできないと思います。

しかし、

今後の試合無くなったから半年前の試合が最後だったらしい。
今までお疲れ様。勉強頑張ってね。


とかいきなり言われて、納得なんてできるはずないですよね。

自分以外の人たちだってコロナで犠牲になったものはたくさんあるんです。



だから結局は思い描いた大学生活が送れなくて私が愚痴ってるだけなんですけど、それでも後輩たちの学生生活をうらやましいと思ってしまうのです。

同級生と一緒に勉強し、部活をしている姿を目の当たりにしてしまったから。

今の自分の生活と比べてしまったから。

ひとり寂しく弓道場にたたずむ私と学生生活を楽しんでいる後輩たちを比べてしまったから。



日常を奪われてから1年が経とうとしています。
そろそろ疲れてきました。
私たちは最大限できることをしています。
毎日頑張ってパソコンと向かい合っています。

そろそろ私たちに何かご褒美があってもよくないですか。
せめて何か救済措置はありませんか。
やわなメンタルはしていませんがさすがにちょっときつい部分もあります。引きこもり生活は楽で楽しいけど、大学生の時にしかできない長期の旅行とかも行きたかった。

私の大学一年生はもう戻ってきません。


私の願いはただ一つ。

コロナ以前の日常が1日も早く戻ってくること。

ただそれだけなんです。



最後に

ずっと頑張ってくださっている医療従事者の皆様、本当にお疲れ様です。
ありがとうございます。
何もできませんが、皆様が頑張ってくれているからこの状況で済んでいるということは十分に理解しています。
医療従事者の皆様にも1日も早く日常が戻ってくることを願っております。

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