患者さまへの思いやりを「初めまして」から。【クリニック・シングルページ・テンプレートプランの開発と想い】
この度、デザインプロデュースの「GARDEN」とWeb制作の「株式会社tasocono」は共同で、新サービス「クリニック・シングルページ・テンプレートプラン」をローンチします。
本サービスは、クリニックに特化したWebサイトの制作のサービスです。
この記事では、本サービスの内容や特徴、導入するメリットなどをインタビュー形式でご説明します。
インタビューは、デザイン・編集責任者の村松(=写真右)と、技術責任者の小宮(=写真左)です。インタビュアーは、取材ライターの園田さんにご担当いただきました。
【プロフィール】
クリニック特化型のWebデザイン・テンプレートをご提供
ー本サービスの内容を教えてください。
村松:「クリニック開業に向けてWebサイトを制作したい」「開業から5〜6年が経過し、最新情報を踏まえたWebサイトにリニューアルしたい」というドクターやクリニックから、Webサイト制作および公開後のサポートを承るサービスです。
Webサイトは、クリニック向けに独自開発したデザイン・テンプレートをもとに制作します。このテンプレートの特徴は、大きく分けて2つあります。
1つ目の特徴は、短期間で制作可能なことです。私たちは2015年から現在までの7年間で、開業を控えるクリニックに向け、12のWebサイト制作を手掛けてきました。1サイトの制作には、およそ6か月を要していました。
今回、7年間で培ったノウハウを「テンプレート」に集約。制作期間を2か月と従来の3分の1に短縮し、初期費用も大幅に削減しました。
昨今の感染症流行により、クリニックの開業準備も、今まで以上の対策や準備が必要となる中、「Webサイト制作に多くの時間を割けない」という多忙なドクター・クリニックに向け、高品質なWebサイトを短期間でご提供したいと考えました。
2つ目の特徴は、必要な情報を体系的に分かりやすく発信できることです。
1つ目の特徴で、短期間で制作し、初期費用を抑えられると申し上げました。しかし、早さや安さは本テンプレート最大の魅力ではありません。本テンプレートの最大の魅力は、的確な情報発信ができることです。
例えるとすれば、本テンプレートは建物の「間取り図」です。サイト閲覧者の行動分析をもとに「どこに何を記載すべきか」を研究し、患者さまに最適なレイアウトを実現しました。
患者さま目線で的確に情報を伝えることは、患者さまの不安やコミュニケーションコストを減らすことにつながります。
「初めまして」から伝える患者さまへの思いやり
ー本テンプレート導入のメリットを教えてください。
村松:ドクターの患者さまへの思いやりを「初めまして」のタイミングから伝えられることです。
私たちは、ドクターと患者さまの初対面は、患者さまが来院前にクリニックのWebサイトを訪れたときだと考えています。
もし、患者さまがクリニックのWebサイトを訪れたときに「知りたい情報が素早く見つからない」「情報が古いままで更新されていない」などの不安を感じてしまったらどうなるでしょうか。
Webサイトから離脱され来院につながらなかった時点で、ドクターの患者さまへの思いやりと医療提供が届かないことになってしまいます。
だからこそ、私たちは「Webサイトが初対面」と捉え、初対面からドクターの思いやりも伝わるサイト構成を意識し、患者さまが安心できるWebサイトを通じ、クリニックのホスピタリテを全力でアシストしたいと考えました。
「患者さま目線」のデザイン設計
ーテンプレート・デザインのこだわりを教えてください。
村松:患者さま目線のデザイン設計にこだわりました。
Facebookで10〜80代の90人にアンケートを取り、クリニック選びでWebサイトを見るときの行動や心理を調査し、「患者さま目線」を実現しました。
具体的には、体や心が弱っているときにどのような情報をどの順番で知りたいか、どんな基準でクリニックを選ぶか、などを調査しました。
調査の結果、98%の人が「初めて受診するクリニックは必ず事前にWebサイトを確認する」「クリニック選びにおいて機能面はもとより、優しさや安心感を重視する」という回答が目立ちました。
アンケート結果をご覧になられたドクターからは、過去に「Webサイトで見た院長先生の笑顔がすてきだから来院を決めた」患者さまがいらっしゃったというお話を聞きました。
クリニックの情報を的確に伝えるテンプレートであることは、先述した通りです。その上で、患者さまが「このクリニックなら安心して受診できる」と思えるデザイン設計。これが私たちのテンプレートの制作プログラムにおける、最大のこだわりです。
小宮:エンジニアの私も、村松さんの言う「患者さま目線」に深く共感し、サイト構築を担当いたしました。
私自身が2歳と6歳の子育て中で、来院前には必ずクリニックのWebサイトを確認します。
「子どもの発熱時は来院前に電話すべきか」、「電話番号をクリックするとすぐに通話が始まるか」など、ユーザーとエンジニアの両目線から感じたことを今回のプログラムに反映しています。
「採用」や「ブランディング」も網羅したサービス
ー「患者さま目線のサイト設計」以外に、期待できる効果はありますか?
村松:「採用」と「ブランディング」にも効果が期待できます。
まず、採用に効果的なのが開院前の「プレサイト」です。プレサイトとは、本サイト公開前の仮サイトです。「求人募集」や「周辺地域への開院に関するお知らせ」などにお役立ていただけます。
最新状況を随時更新できるので、開院予定日や採用情報、内覧会の日程などをタイムリにーにお知らせすることができます。
過去にプレサイトをご利用された医院さまからは、「プレサイトがあることで、求職者に応募するきっかけを与えることができた」というお声をいただきました。
ープレサイトで更新される情報が、求職者の応募理由になるのですね。「ブランディング」の効果についてもお聞かせいただけますか?
ブランディングとは、患者さまがクリニックを選ぶ理由を作ることです。しっかり言語化された、ドクターの理念や治療方針をもとに、クリニックの雰囲気を発信することは、来院前の患者さまの不安を解消することにつながります。
例えば、温かい雰囲気のWebサイトにすれば「地域密着型で身近に感じられるドクターにお願いしたい」という患者さまに選ばれる理由になります。洗練された印象では「権威のあるドクターに診てほしい」という患者さまがご来院されるかもしれません。
Webサイトのブランディングは、患者さまがクリニックを選ぶ決め手となるのです。
さらに、ブランディングはスタッフの一体感を高めることにも効果的です。
ドクターが考える治療方針や理念を、言語化して発信することは、スタッフが患者さまに接する際の指針にもなります。
「患者さま目線」で分かりやすいWebサイトを制作するだけでなく、ドクターの治療方針をベースに、採用やブランディングまで網羅したサービスをご提供いたします。
開院前のご状況を把握し、必要に応じた対策をしてまいりますので、お気軽にご相談ください。
医療広告ガイドラインを遵守したプロチーム
ー最後に、Webサイト制作を手掛けるチームについて教えてください。
村松:「医療広告ガイドライン」を遵守できる制作チームです。
医療広告ガイドラインは、厚生労働省が定める「医療機関の広告に関する指針」です。全てのクリニックのWebサイトが、当ガイドラインの対象となります。
医療広告ガイドラインに違反したクリニックは「違反事例」として公表される可能性もあり、クリニックの信用毀損につながりかねません。
ガイドラインは改訂されたり、地域の保健所によって見解が異なる為、私たちはガイドラインの確認や関係各所への問い合わせなども実施しています。
また、Webサイト制作以外にも、15医院の広告デザインに携わった実績があり、私たちは、多角的にクリニックの開業をデザインでサポートできる制作チームです。
クリニックの信頼担保は重要です。クリニックのサイト制作実績がない他社と比較し、実績豊富な私たちにお任せいただくことは、安心感にもつながるのではと考えています。
小宮:私たちは、各々が専門知識を持つプローチームです。村松さんはデザインと編集、私はサイト制作の技術面からお互いの意見を出し合い、多角的に検証することで、洗練されたWebサイト制作を目指しています。
デザインもIT技術も、日々変化の連続です。お互いが専門とする分野の知見を掛け合わせて時代の変化へ柔軟に対応し、地域医療への貢献と、クリニックの発展をサポートできるWebサイトを制作いたします。
インタビュー・執筆・写真=園田遼弥 編集・村松美奈