【映画館でよくあること】漫画炎上で思うこと

#映画館でよくあること というハッシュタグを付けて投稿されたアナマリア氏 @anna_maria107 の漫画が炎上した件について、思うことを書いていこうと思う。なお、個人的感想なのであしからず。

 結論から言うと、周囲に女児がいる席を求める客に対して嫌悪感を抱く、ことは何もおかしくはない。が、~の自由だとかを考えたり、件の客は(おそらく)犯罪者でもなんでもないんだから差別と言えば差別だろう。「差別かもしれないが私は女児の為を思ってこうした、拒否することにした」などという結論だったら炎上はしなかったかもしれない。

 問題なのは、登場人物の容姿や台詞、その他効果音から(漫画特有の誇張表現を差っ引いたとしても)作者が最初から持っているオタクへの差別心が漏れ出ていることだ。まず容姿や服装にしたって嘘とは断言しない、できないけれども、それでも実際の容姿とはかけ離れているとは思う。また、たまたま出てきたお父さんがEXILE風というのも対極なものを感じるし、上司の容姿も普通であることがさらに滲み出るオタクへの嫌悪感を際立たせている。

 まあ、オタクが気持ち悪い、嫌いならそれでいい。「私はこのオタクが気持ち悪かったからこうしました」と胸を張って言えば勇気ある行動だ、女児を守ったなどと称賛する人の方が多かったかもしれない。なんともまずかったのは『私がしたことは無自覚な差別なのか!?違うよね?皆同意して!』というスタンスを取ってしまったことだ。無自覚どころか明らかに差別心が漏れ出てるのにそんな自己を正当化するようなのは……そりゃ反感をかうだろう。

 補足しておくと、私も「女児に囲まれたいという成人男性」は気持ち悪いし、差別もしてしまうかもしれない。ただアナマリア氏のツイートへのリプを見ていると「アナマリア氏が元々持っていただろう差別心について指摘、反論する」ことを「件の女児に囲まれたいオタクへの擁護」と混同している人が意外に多い。それがまた対立や炎上を生む一因になっていたりもする。その2つは全く別の問題なのだが。

 まあ、そもそもアナマリア氏が漫画に載せている映画館の情報諸々が、映画館スタッフなどからすると(漫画特有の誇張表現を考慮しても)あまりにも実情と違いすぎる、過去にも映画業界に関して事実とあまりにも違うことを「事実」としてツイートしていた、などということもあるので、該当漫画の信憑性が低いという問題もあるのだが……

 

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