口紅のとき
今日、化粧をした。というか、口紅をひいた
久しぶりに。どれくらいぶりだろう
マスクをし始めてから、口紅はひかなくなった
本当は真っ赤な口紅が大好きなのに
化粧はするけど、口紅は、それをひくだけで背筋が伸びる、気がする。まっすぐシャンと歩ける気がする
食べ方も綺麗になるし、食べた後に化粧直しで口紅をひき直すのも好き。なんだか凛とする、気がする
今のご時世、マスクで目しか見えない。だからアイメイクにポイントを置いてしまう。それはそれで楽しい。でもやっぱり口紅は大事。自分の化粧品でトップを張る化粧品なのだ。何本も買ってしまう。バカみたいだけど気持ちがゴージャスになる。サイコー
先日、CMだったと思うけどテレビで見た。マスクをつけるようになっても尚、口紅は7万本売れているそうだ。そのほか旅行バッグや洋服も、変わらず売れていると、落ち着いた声のひとがナレーションしていた。やっぱり、口紅は大事なポジションなんだ
そして最近は、ドラッグストアかドンキホーテみたいなディスカウントショップで、マスクのインナーフレームが売っている。ネットでも買える。ラッキーだったら100均でも買える。プラスチックの丈夫なヤツである
こいつは心強い。本来はマスクの中の蒸れを防ぐ機能アイテムだけれど、これは口紅がマスクにつくのを防いでくれる素晴らしいモノ。これを知ってから、グンと口紅をひく楽しみが増えた。もう手放せない
たまにつくけどさ。洗えるしさ。それにこれをつけても蒸れるんだけどさ。洗えるしさ
マスクだから手抜きもできる。なんだったらスッピンでもマスクさえあれば!と思うときもある。それも楽チンで良い
けれど、この落ち込んだムードでどこにも行けなくてイライラしだしたりしたら、荒んでしまう。心もお肌も
なので、誰も見ていなくても、マスクを外す機会がなくても、インナーフレームを味方に口紅をひきたい
楽しみは自分で見つけるしかない。友人にも会いたい。カラオケにもお茶にも行きたい。けれどちょっとの間の我慢である
誰にも迷惑をかけず、テンションがあがり、背筋も伸びて景色が遠くまで見渡せる、ような気がする
化粧を落としたときのホッとした気持ちも楽しめる。一石二鳥のちいさなイベント。今はこれで充分だと思っている