見出し画像

京都慕情

京都ていうても端のほうで生まれ育ったわけどすが
それでもなんやヨソさんに
自慢できることはギョウサンあって
小野小町が髪を洗った井戸のある随心院とか
随心院とか随心院とか
アラおかしいな、あんまり思い出されへん

思い出すんは、そうやねぇ、和菓子やろか
京都いうても端のほうやけど
和菓子屋さんはちゃんとあって
小そうてサッと買える店から
立派な店構えのもんまで
キチンと揃ってましたんえ

よぉお母さんと一緒に行く市場の角に
おばあちゃんが座って売ってはる和菓子屋さんで
桜餅やらおはぎやら、一個二個包んでもらうの
嬉しかったわぁ
お母さん買いもんしてはるあいだに
みな食べてしもたりしてね

大人になって京都を出たけど
今でも和菓子は京都が一番やな思てます

特に水無月いうて6月の終わりに食べる和菓子
あれが一番好きやった

夏越しの祓え(なごしのはらえ)いうてね
6月30日に食べる厄祓いのおやつどす

外郎の生地に小豆の炊いたんのせて
白、黒糖、抹茶味
三種類あったと思います

これ食べたら夏バテせんで済むいうて
鰻より安いしね
ほんでけっこう、6月以外も売ってはったりしてね

夏越しの祓え・水無月

京都を離れて20年以上経つ
今も和菓子を無性に食べたくなるときがあり困る
ここ沖縄にも和菓子屋が増えて
ちょっと足を伸ばせば買えるようにはなったけれど
湿度や風土が違うせいか、すこし美味しくない
フランスのパンを再現できないのと似ているのかも

今宮神社のあぶり餅、祇園四条のみよしや
出町ふたばの豆餅と最中

最大の敬意を以ってお願いしたい
沖縄に支店作っとくれやす

ご笑覧ありがとうございました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?