高く澄み渡る 青い空
昨日の夜 街を濡らした
薄墨色の 雲たちは どこへ消えた
こっちは雨
こっちは、もう雪だよ
携帯電話の あなたの疲れた声
わたしのことを 気遣う笑い声
束の間だった
ほんとは もっと繋がっていたかった
なんでもいいから 話してほしかった
声を聞いていたかった
いつ帰るの?
最後まで訊けなかった
あなたの科白は 多分 決まっているから
閉じた携帯電話に向かって言っても
あなたには届かないのに
はやく会いたい
また 今日がはじまる
都会には珍しい 澄んだ青い空
もうひとりの自分の時間が始まる
今日は どんな一日になるのだろう