同じ空を見ていた
僕らは あのとき 同じ空を見ていた
夏の終わりを告げる 乾いた風に包まれて
緑の丘に ふたり並んで 寝ころんで
飽きることなく 空を見ていた
ほんとに 幸せな時間だねと 君はつぶやいた
僕らは あのとき 同じ空を見ていた
何もかもが穏やかに過ぎてゆく
雲が流れても ふたりの時間は止まっていた
あのひとときだけは 間違いなく
幸せな時間を 心に焼き付けるように
僕らは あのとき 同じ空を見ていた
やがて動き出す幸せな時間が
哀しみを運んでくることを知りながら
僕らは あのとき 同じ空を見ていた