NGC7293 Helix Nebula らせん星雲 みずがめ座 2024-11-22-19-45
東京某所、ベランダより電子観望(SQM: 18.14 mag./arc sec2)
MACSY60, Neptune-C-II, AZ-GTi, SKYMEMO S/SW, SharpCap 4.1, SynScanPro 1.19.20, Siril 1.2.4
2024-09-05 ~ 2024-11-22, Gain: 95, Exposure: 180.0s, stacks: 99540sec
7.6等級 RA/DEC(J2000.0): 22h29m38.58s/-20°50'17.5'' (steralium)
秋口から冬にかけて、ベランダ視野の中高度を横切る、画角的に丁度いいサイズの惑星状星雲、らせん星雲。以前からぜひ撮影してみたい対象として、試行錯誤してきましたが、光害著しい場所で、見かけの等級が13程度まで落ちてしまうこの星雲は、枚数を重ねてもなかなか炙り出せず、結果、約3か月間で30時間弱を撮ることになりました。
さながら猫の目のような形状で、環状に広がり、黄色から赤色に輝く螺旋状の輪っかが特徴的な惑星状星雲。かつて太陽程度だった恒星が外層のガスをほぼ吹き飛ばし、残った白色矮星が今度は紫外線を放出する際、周辺に広がったガスなどと反応して様々な輝線を発するようになり、その形状や大きさ、色も様々なものが発見されています。
らせん星雲は、その距離約700光年で太陽系に比較的近い対象でもあり、視直径の大きさもあって、研究対象として多く観測されています。
枚数を撮るのも難儀なら画像処理もなかなか難しく、中高度で長時間の撮影だと、周辺環境の影響と思われる四角状の濃淡がどうしても残ってしまい、適当なダーク画像やフラット画像では消しきれないようです。全体的に暗い雰囲気で仕上げることで誤魔化してしまいましたが、それでも惑星状星雲の特徴である、中心から外側にかけて変化する、青色、黄色、赤色の雰囲気は炙り出せたので、ひとまず公開とします。機材をグレードアップして、またチャレンジしてみたい対象です。