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電子観望ことはじめーソフトウェア編

2022年6月に思い立って、いろいろ調べるところから始めた電子観望。
この記事では、自分で調べて電子観望に関わるソフトウェアの構成について紹介します。
いろいろな方の記事を見て、いろいろ試してみたのですが、ひとまずこの構成に落ち着いています。
実際には既成製品を購入すれば、もう少し楽にかつ精度よく画像制作できるようなのですが、試行錯誤の体験も含めて、ご参考いただければ幸いです。(更新日:2023/03/05)
[まとめマガジン:電子観望ことはじめ

構成品の選択

もともとCGなどをやるためのPCを選んだこともあり、スペックはいいものを選んでいましたが、撮影、観測制御、画像加工とそれぞれのジャンルでメーカーやユーザコミュニティなど様々あり、いろいろソフトウェアも進化していて、どれを選んだらよいかいろいろ試行錯誤でした。

もちろん、ソフトウェアも良いものを選ぶとそれなりに予算がかかるので、利用しやすさと、コストパフォーマンスとバランスがいいものをあれこれ試してみて、ある程度、手動で自ら作業工程を確認しながらできることと、設定次第では半自動的にできることをポリシーに、組み合わせを選んでいきました。

基本構成

Microsoft Windows 10
ASCOM Platform 6.6.1.3673
Player One Camera Driver V1.2.3.29
Sky-Watcher SynScan driver 1.3.0

基本的にすべて Windows での構築となっています。
ASCOM Platform は、各種撮影用のソフトウェア群をつなぐプラットフォームで、架台の動作を SynScan で制御しながら、 Sharpcap と連携してライブスタックするための仕組みに使っています。インストールはマニュアル通りで簡単に動きましたが、ネットワークの設定で少しだけ躓きました。

撮影

Windy.com
Army Knife fot Android
google map
SynScanPro for Windows 2.1.11
SynScanPro for Android 1.19.16
All Sky Plate Solver 1.4
PHD Guiding 2.6.11
Sharpcap 4.0.9538.0 (2023/01/23)
Stellarium 1.2 (2022/12/25)

撮影に当たって利用しているサイト、ソフトウェアです。
使い方や設定の詳細はまた別記事で書く予定ですが、ざっと以下のような手順で利用しています。

  1. Windy.com で自宅付近の雲予報をチェック

  2. 機材のセッティング、架台 AZ-GTi の水平あわせには Army Knife を利用、方位磁針アプリはベランダだと不安定のため、北向き合わせは google map を利用して、建物の方向で大まかに合わせています。

  3. 架台を起動、ステーションモードでネットワーク参加したら、PC のSynScanPro を起動・接続

  4. All Sky Plate SolverPHD GuidingSharpcap を起動、カメラを接続

  5. SynScanPro でアライメントをリセット、ホームポジション設定をしてから、3スターアライメントを開始(手順は「エコノミー天文機材で行く、ゆるーい天文趣味」を参考にさせていただきました)

  6. Stellarium を起動、望遠鏡視野を設定しておき、アライメントする星の周辺にズーム、 Sharpcap の PlateSolve がきかない場合(ほとんど)、 Stellarium を見ながら位置合わせします。

  7. アライメントが済んだら、 Stellarium で観測できそうなターゲットを決めてSynScanPro で自動導入、追尾、 Sharpcap でライブスタック

撮影に関するソフトウェア

画像処理

SiriL 1.2.0-beta1 (2023/02/24)
Irfan View 4.62
Adobe Photoshop 7.0

画像処理で利用しているソフトウェアです。
Sharpcap で保存したライブスタックの撮像ファイル群を、再度重ね合わせてきれいなスタック画像を作るのに、 SiriL を利用しています。
Sharpcap でも炙り出しできているのですが、後からいろいろ試行錯誤するのに、下記ニーズを最も適切に解決できるのが SiriL でした。
 ・途中でぶれた撮像を取り除きたい
 ・異なる日に撮ったのを重ねたい
 ・画角に含まれる星が少なくてもスタックができる
 ・試行錯誤したいので処理が速い
Irfan View は、とにかく画像をすぐにチェックしたいときに便利、Fits形式も開くことができるので、関連付けしておくと便利です。
公開向けの画像を作るには、やはり画像加工に定番の Photoshop です。ただ、 SiriL が非常に優秀なので、最後に細かい調整をするくらいです。

画像処理に関するソフトウェア

試行錯誤・・

APT_ObjectBrowserJP 4.10
ZWO ASI Studio 1.7
DeepSkyStacker 4.2.6
NIGHTTIME IMAGING 'N' ASTRONOMY 2.1
RegiStax 6
Skychart 4.2.1
AstroArts Stella Navigator / Shot / Image (未購入)

上記、これまでいくつかの問題解決にあたり、試行錯誤してきたソフトウェア群です。いろいろな書き込みを見ると、過去定番であったり、特定の処理にすぐれたりしているようですが、とっつきやすさも含めて、まだ定常利用には至っていません。。

次の記事で、設定や手順の詳細、自分なりの工夫などを書いていきます。


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