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C/2023 A3 Tsuchinshan-ATLAS 彗星 2024-10-15-17-52

C/2023 A3 Tsuchinshan-ATLAS 2024-10-15-17-52

東京某所、ベランダより電子観望(SQM: 18.14 mag./arc sec2)
MACSY60, Neptune-C-II, AZ-GTi, SKYMEMO S/SW, SharpCap 4.1, SynScanPro 1.19.20, Siril 1.2.4
2024-10-15 17:52~18:38, Gain: 400, Exposure: 3.2s, stacks: 1184sec
1.3等級 RA/DEC(J2000.0): 15h07m33.60s/+0°36'43.6'' (steralium)

 2024年度に観測可能な最後の彗星、紫金山・アトラス彗星ですが、10月初旬に分裂・消滅か?と報じられ、撮影は無理かなと諦めかけていたところ、あるすっきり晴れた夕方の空、一筋の光を目視確認、慌ててセッティング。素晴らしい彗星の姿を撮ることができました。

撮影計画(Steralium)

 Tsuchinshan-ATLAS 彗星は、その名の通り2023年初頭、中国の紫金山天文台が発見、南アフリカの小惑星地球衝突警報システム(ATLAS)が確認。
 10月12日に地球との近日点を過ぎ、撮影当時は1.3等級、大気減光で見かけは2等級程度でしたが、遠ざかるとともに彗星活動も収まって、その後は太陽系外へ飛び出ていくと予測されています。

 撮影時は、地平線から15度あたりで通常はなかなか難しいあたりですが、この日は西側の雲がきれいに晴れていて、宵の明星と、アークトゥルスの丁度真ん中あたりという探しやすさもあり、撮影タイミングに恵まれました。画像処理的にも、しっかり時間をかけて枚数を撮れたので、彗星の代表的なプラズマイオンの尾をはじめ、尾の反対側にも薄っすらと映るネックライン構造と呼ばれる現象も、しっかりと炙り出すことができています(試行錯誤その1)。
 世界中でも、観測や撮影のレポートがいっぱい報告されていて、天文学の歴史に残る一大イベントに、片鱗でも参加できた喜びは大きいものです。

試行錯誤その1(PlayerOne-GuideScope+Ceres-C:Gain: 250, Exposure: 3.2s, stacks: 800sec)


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