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三星杯1回戦 一力さんの敗退が残念すぎる

【要約】

  • 三星火災杯本戦に日本からシード枠で一力遼九段と芝野虎丸九段が出場

  • 芝野九段は1回戦で中国の檀嘯九段に快勝

  • 一力九段は1回戦で中国の連笑九段に惜敗(優勢から逆転負け)

  • 2回戦で両名とも敗退し、日本勢は全員姿を消す

  • 日本囲碁界の課題として、トップレベルの層の薄さが指摘される

【本文】

三村九段のミム囲碁ラジオ第87回

今回は、韓国の世界大会「三星火災杯」
における日本選手の成績について
お知らせしたいと思います。

この放送は、プロ棋士40年、
囲碁サロンと子供囲碁道場を運営する
三村智保が囲碁の情報をサクッと
お伝えする番組です。

8月頃に三星火災杯の統合予選について
お知らせしました。世界中からプロ・アマ問わず
誰でも参加できる予選です。

世界チャンピオン経験者が多く参加して
レベルが非常に高く、日本からは
井山裕太さんも参加しましたが、
残念ながら日本の棋士は誰も予選を
突破できませんでした。

本戦にはシードで選ばれる棋士もおり、
日本からは序列順に一力遼九段と
芝野虎丸九段の2名が選出されました。

昨日2回戦が終了し、残念ながら
両名とも敗退という結果になりました。

芝野虎丸さんは1回戦で中国の
檀嘯九段に見事な勝利を収めました。
序盤の研究で上回り、相手のミスを
的確に咎めて優勢を確保。その後も
冷静に逃げ切る強さを見せました。

一方、一力さんは1回戦で中国の
連笑九段に惜しい負け方をしました。
序盤から主導権を握り優勢でしたが、
中盤以降に石の取り方を誤り、
コウになってしまいました。

その後のコウの対応も間違え、
勝率90%からの逆転負けとなったのは
残念に思ったファンが多かったことでしょう。

私も同じ思いです。
この対局については、YouTubeで
解説動画を公開しています。

今後の三星火災杯は、ベスト8から
ベスト4まで一発勝負で進み、
ベスト4からは3番勝負、決勝は
5番勝負となります。

日本の課題として、トップレベルの
層の薄さが挙げられます。一力さんが
応氏杯で優勝し、芝野さんもベスト4
入りを果たすなど、個々の活躍は
見られるものの、中国や韓国のように
10人、20人という規模でトップレベル
の選手層を持つには至っていません。

今後は、一力さんや芝野さん、
井山さんクラスの選手を10人程度
まで増やしていくことが、日本囲碁界
の育成における重要な課題となって
います。


この記事は「三村九段のミム囲碁ラジオ」
第87回の書き起こしです。
音声での視聴はこちら↓↓

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