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あいての手を予想しよう~「2手のヨミ」のすすめ

【要約】

  • 囲碁上達の心構えとして「相手の手を予想する」
    ことの重要性について解説

  • 初級者や子供は、自分の手を打った後の相手の
    対応を考えずに打つ傾向がある

  • 相手も当然勝ちたいという気持ちを
    持っていて、露骨な手は損になりやすい

  • 2手先(自分の手と相手の予想される手)
    を読む習慣をつけることを推奨

  • 予想が外れることは気にせず
    習慣として身につけることが大切

【本文】

今回は、前回の「アタリをがまんしよう」
という話の続編として、囲碁の上達の心構え
についてお話しします。

この放送は、プロ棋士40年、囲碁サロンと
子供囲碁道場を運営する三村智保が、
囲碁の情報をサクッとお伝えする番組です。

相手の手を予想することの重要性

前回お話しした「アタリをがまんしよう」
の話では、当たりをすると相手は逃げ、
追いかけるとまた逃げる。押すと伸びる。
どんどん取れなくなり、自分がむしろ
危なくなるということをお伝えしました。

これに関連する話として、「相手の手を
予想しましょう」という話を
今回はしたいと思います。

初級者によく見られる傾向

次は相手の手番だということを
あまり意識せずに打っている方が
多いのではないでしょうか?

特に初級者や子供には
この傾向が見られます。

たとえば「地を囲いたい」
「相手の石を取りたい」など、
自分の欲求だけで手を打ってしまう。

2回連続で打てたら最高の手、
というような手を打ってしまいがちです。

相手の立場を考える

あなたが相手を取りたいと思っている時、
相手もあなたの石を取りたいと
考えていたりするものです。

だから、相手は当然、あなたのもくろみを
阻む手を打ってきます。

あまりにも露骨に「これが欲しい」
という手を打つと、相手に
防がれたときに損になってしまいます。

2手先を読む習慣づけ

これを防ぐために、囲碁を打つ時に
つねに意識すると良いのが
「相手の次の手を予想する」
ということです。

サッカーでボールに近づいて
蹴るのとは違い、囲碁では「ボール」
にも意思があり、好きな方に動きます。
追いかければ逃げ、逆にこちらを
攻めてくることもあります。

「3手のヨミ」はハイレベル

同じような指導アドバイスとして昔から
「3手のヨミ」というのがあります。

(自分の手、相手の手、自分の次の手)

でもそこまでする必要は
ありません。まずは2手目の予想
2手の読みで十分です。

予想が外れることは全然気にする
必要はありません。

相手の棋力や棋風、性格などがあって
当たらなくてもふつうです。

まとめ

習慣として、相手はここに来るだろう
という予測を、自分の打ちたい手と
セットで考える習慣をつけると、
囲碁の上達に効果があり
楽しくもなると思います。


この記事は「三村九段のミム囲碁ラジオ」
第84回の書き起こしです。
音声での視聴はこちら↓↓


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