交通課に気に入られた話
私は卒配後の交番勤務時代、よくわからない交通違反を捕まえては、何度となく交通課へ連絡し、切符の切り方を教わりました。
「こんな感じの(状況説明)違反らしきものがあったのですが、何の違反ですか?」
といった具合です。
すると、そのことをいつの間にか交通課内で知られ(自分の課充てに入った無線や電話の内容はだいたいみんな傍受しているものですが)
「あいつは何の違反かよくわかっていないのに見て見ぬふりをしないで捕まえるのが偉いな!」
とみんなの前で褒めてくれる方が現れました。
その方は免許係の巡査部長でしたが、声が大きくて影響力のある方だったので、とても嬉しかったのを覚えています。
それに、交通課の指導係長がとてもよく面倒を見てくれる方だったので、そこで認められるのが嬉しかったのです。
そして益々やる気になって切符を切っていたら、表彰されるくらいにまでなっていました。
今の若者だって、褒められて育つタイプの方がきっと多いですよね。
戦後まもなくは厳しくしてなんぼだったのかもしれませんが、この平和な時代は、褒めて伸ばすという方針に変えていく方が組織を長続きさせるのには必要だと思います。
刑事に行っても怒られるだけだし、生活安全課は常に人手不足で殺伐とした雰囲気。
私は生活安全課の希望ではいましたが、明けで手伝いに行ってもこき使われるだけで、ますます疲弊して帰っていました。
そんなんだったので、どうせなら褒められる交通課に行き、交番でのスキルを磨こうと考えを改め直しました。
(散々キャリアについて書いている私の投稿と矛盾していますね…。
だけどこの当時は、交通課の方が向いてるかもしれないと考え直していたところでした。
この先長く勤めることを考えたら、あくせくしても仕方ないかな、なんて)
そして交通課のお眼鏡にかない、次の署内異動で交通課が打診されるまでに。
その頃は私も、交通課での警察人生を想像して、免許や規制もやりたいな♪なんて夢に見ていましたよ。
この世界は、人との縁で引き抜かれることが多いのです!
気に入られてなんぼなのですよ。
だがしかし…、別の警察署に異動が決まり、希望調査票に記入してあった生活安全課に配属されたのです。
人との縁もありますが、どこへ向かっていくか、自分の意志だけでは決められないことも多いようだと実感した辞令でした。