こんな人を採用したいと思ってます
若い警察官に求められることとは何でしょう?
それは、「一歩前に踏み出す勇気」です。
仕事がまだまだ未熟なのは周りも承知のこと。
何か若手に足りないところがあれば、フォローできる体制は整っています。
組織とは、そういうものだからです。
だからこそあなたの活躍を、みんなが心待ちにし、常に注目しています。
事件が起きて、その処理をしなければならない時に、ベテランの警察官が全てやってしまえばスムーズに進めることができるでしょう。
それは誰もがわかっていること。
それでも黙って見ているだけではなく、被疑者への説得を勝って出たり、書類の作成を申し出たり、面倒くさい雑用でも進んでやることで、あなたのやる気がアピールされるのです。
たとえ失敗してしまい、こいつはダメだ、と思われても、気にせずめげずに進むこと。
そんな前向きな姿勢が大事です。
私も今だからこうやって言えますが、失敗の連続でした。
こんな駄目な自分、みっともないと思って落ち込んでいた時もありました。
だけどある日、「あいつはわけ分かんなくてもやろうとしてるから偉い!」と、全く関わりなかった交通課の部長さんが、みんなの居る場所で言ってくれていたところに偶然遭遇しました。
もう、嬉しくて涙が出そうになりましたよ。
私は若手時代、パトロール中に、なんの違反かよくわからない交通違反者を発見したときに、見過ごすことが出来ずに捕まえていました。
そしてその場で交通課に連絡を取りながら切符を切っていました。
そんな些細な行動を、きちんと認めてくれていた人がいたんだなぁと有り難く思い、頑張りを見ていてくれる人が居ることが、自信に繋がったのです。
最近の若者は、失敗することを恐れ、スマートになんでもこなすのが美徳という傾向にある気がします。
おしゃれで喜怒哀楽をあまり見せず、器用な人を演じていて、かと言って話をしてみるとしどろもどろ…。
SNSでかっこいい自分を見せることが善で、私生活のかっこわるい部分が悪なのでしょうか?
そんなことはない!
失敗への抵抗力は、失敗の数をこなさないと身につきません。
スマートに見える上司も、たくさん失敗して学んでこその今です。
若手にはどんどん前に出て失敗から学んでほしいと願っています。
そしてそんな姿を見ることで、この子なら助けてあげたいな、と周りも手を差し伸べてあげたくなるのです。
この態度は、面接でも同じです。
ペラペラ器用に話せることより、失敗しても前向きに自分をアピールできる人を、警察官は求めています。
間違えてもそれに囚われることなく、堂々としていましょうね。