生活安全課課長に気に入られるまでの話

私が異動する先の生活安全課に配属になる前、事前情報として
「あそこの生活安全課の課長は〇〇さんだけど、厳しくて有名だぞ。お前大丈夫か」
なんてことを何人かに言われました。

ビビりながら挨拶に行き、専務の仕事なんて初めてで何もわからなかったため、とにかく一生懸命仕事に打ち込もうと決めました。


そんなある日の当直の日。

当直主任が生活安全課の課長で、突然私に向かって
「みんと、お前豚汁を作る気あるか?」
と聞いてきました。

その日、休日出勤で危険な捜査に当たっている人たちに、帰ってきてから労いとして豚汁を出してあげたいとのこと。

生活安全課の課員は他に係長が居て、ペーペーの私が一人抜けたところで大きな穴になる状況ではなく、とにかく課長に嫌われたくない私は「はいできます」と即答しました。

課長がポケットマネーを出し、これで材料を買ってきて、給湯室で作るようにとの命令を受けました。

買い物中に悩みに悩みぬき、もしこれが夕飯になるのだとしたら、豚汁の他にお米があった方がいいだろうと、予算内でお米を購入。

買い物から帰ると「お前炊飯器なんてこの署にないけど米なんて買ってきてどうする気だよ」と言われましたが、炊き出し用の鍋があったのでそれで米を炊きました。

豚汁もお弁当屋のアルバイトで作ったことがあったので何とか作れ、更に味噌を余らせてもいけないと思い、油味噌を作っておにぎりの具材としました。

※油味噌 味噌を油で炒めたもの 沖縄へ旅行したときに教わりました

豚汁と油味噌入りおにぎりは捜査員からは好評で、このお陰で異動したての私にも知り合いができ、会うと話せる署員が増えたのはありがたかったです。

課長が不思議がっていたので、学生時代は貧乏でよく油味噌を作っておかずにしていたこと、炊飯器を売って鍋でご飯を炊いていたことを課長に話すと、
「あいつは苦労してた分、応用力があって強いな」
と評価してもらい、これが転機となって認めてもらったように思います。

こんな風に、仕事以外の時でも、上司は若手の頑張りを常に見ています。

手を抜くことなく、前向きに取り組んでいれば、きっと評価してくれるはずですよ。

女性警察官は、年末年始の当直やこのような状態になった場合(稀ですが)、カレーや豚汁やおでんなどの鍋物を作るよう言われることがあります。

そんな時にちゃちゃっとできたりすると、とても評価が上がりますよ。

予習しておくことにこしたことはないと思います!


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