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約20年前に男性育休を取った備忘(1)~周りの反応~

ぼくが育児休業を取得したのは、今から18年前だ。
曖昧な記憶だが、当時男性で育休を取得したのは、首都圏で労働組合のあるすべての会社で累計で89人しかいなく、ぼくが90人目だった、と記憶している。

今この時代が「こんなに子どもを育てる社会の環境は変わった、良くなった」ということを改めて噛みしめる意味で、18年前の体験を記録しておこうと思う。



18年前。
育児介護休業法がまだ1年間の育児休業の取得しか認めていなかったこのころ、長男はそんな社会の育てづらさの空気を一切読むことなく、11月に生まれた。
当時相方が育児休業を取得していて、4月からの復帰を目指して保活をしていたんだが、0歳児の枠は全く空きがなく入園は絶望的な状況。
じゃあ、仕方ないから1歳になる11月から次の年度末までぼくが育休取るか、って感じで、軽い気持ちで決めたのだ。

育休取得するのを伝えたときの反応は、こんな感じ。

会社の上司:あそう、じゃあ出世は諦めるんだね。

会社の同僚①:じゃあ、これからは暇な部署に異動させてもらったほうがいいね。
会社の同僚②:あ、奥さん仕事辞めてくれなかったんだ。じゃあ仕方ないか~。

正直、この反応には面食らった。

ぼくとしては、もちろん出世を諦めたつもりはまったくないし、相方に仕事をやめてほしいとも思ったことはない(ダブルインカムでないと生活厳しいから、むしろ絶対働き続けてもらうつもりでいた)。
もちろん、おむつ替えるために休むのだ、と思ったこともない。
ただただ、11月に子どもが生まれて、0歳児の保育園の空き枠がないから休む、それだけのことだったのだ。

(ちなみに実母からも『なんであんたが休まなきゃいけないの』的な話があった。
でもそれは、ぼくの決めたことを認めていないというよりは、共働きで大変なこともあるだろうけど頑張れ!というエールとして言ってくれたんだと思っている)

だから、周囲から「イクメンですね」「よく思い切りましたね」と言われるのが、違和感が半端なかった。
こんなnoteも書いている)

イクメンなどではない。ただ合理的に判断しただけ。
子どもが大好きイメージとか持たれるのは、正直しんどかった。
(子どもの写真見せてください、と言われるのは、なかなかハードだった。持ち歩いてない、と言うとかなりの確率で驚かれた)

パートナーも、こうした反応を予想していたようで、
「そりゃあ休んでくれたら嬉しい。仕事を続けるためには(育休を)取ってもらうよりほかないから。でも、言っておくけど、私が(育休)取ってくれって言ったわけじゃないからね。私はほんとにどっちでもいいんだからね。自分で決めてくれていいからね」
と心配してくれていた。


まあ、そんな感じで育児休業に入ったのだが、実際に休み始めてからもなかなかの貴重な体験をたくさんさせてもらった。

それはまた次の記事から順番に書いていこうと思う。
NEXT:~児童館~


※今後このへんのエピソードを上げていく予定です。
もしもご興味ありましたらお話もしますので、お声がけくださいませ。





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