懐かしの『深夜特急』
先日、いつものようにお客様宅のお掃除を終えると、お疲れさまという労いに紅茶とクッキーを出してくださいました。なんて優雅な✨
こちらのお宅は、旦那様のお仕事のため、夫婦同伴でよく海外にも行ってらっしゃいます。
ご夫婦には20代の息子さんもいらして、インドに駐在しているとのこと。次回の旅行は息子さんを訪ねる旅ということでした。私もインドはバックパッカーとして初めて一人旅した思い出の地。そんな話もしながら、楽しかったことも、危険な目にあったりしたことも今はいい思い出だという話をしました。
旅のきっかけは『深夜特急』?と聞かれびっくり。なんと、息子さんもその父である旦那さんもやはり旅のバイブルとされるこの『深夜特急』を読んで若い頃に旅をしたとのこと。バックパッカーのバイブルというくらい、何十年も世代を超えて読みつがれる本ってスゴイですよね。
26歳の青年(たしか沢木耕太郎著書本人)が陸路で日本からロンドンに旅する話で、何がすごいって文章表現が(作家だからあたりまえ?)リアルで秀逸で、日本にいながらにして、現地で旅をしているかのような錯覚をし、私も行きたい!と思ったのを覚えています。
おそらく、同じような旅をする人はゴマンといるとおもいますが、沢木さんのような表現ができるのはそうそういないんだろうな、だからこそバイブルと言われるまでになっているのだろうと思います。
さて、日本からロンドンまでの話の内容は今となっては忘れてしまったのですが笑、あれは、20歳そこらで社会人になりたての頃に地元の図書館で借りて読んだ本でした。その頃は仕事にも慣れてきて、何か刺激が欲しいと思って日々を過ごしていたのかもしれません。読んだとき、なぜかインドの章に魅了されてしまい、どうしてもインドに一人旅したいと決断し、準備にとりかかるのでした。
ちょうど、同時期に習い事で友人となった女性が北欧に一人旅をしたということで、へー女性でも一人で行けるんだ!と驚き、いろいろ根掘り葉掘り聞いて情報を集めて、どうしたらインドへ行けるか計画を立てていました。
社会人でもあったため、夏休みにプラス前後に有給休暇をつける全10日間の日本からデリーへINし、タージ・マハルのあるアグラやガンジス川のあるヴァラナシーを通り、コルカタ(当時はカルカッタ)からOUTで日本へ。
本当にいろんなドラマがありました。3人組の男の子たちに連れられて楽しく観光したと思ったら最後はお金せびられたり、電車に乗り遅れそうになり、タクシーに猛スピードで走ってもらったり、裕福なインド人家族と交流したり、テリーというインド人が過去に出会った日本人女性に連絡して欲しいということで、私はその人の住所を聞きその方に帰国後手紙を送ったりしましたw
結果は、なんとその方のお母様から丁寧にも?お返事があり、娘とは一切関わらないで欲しいという旨の内容が書いてありました。
一つ思い出すとどんどん思い出されます。あの時は、よく行ったなと思います。危険かもしれないとも思いつつ、それ以上にワクワクする気持ちを止められなかったのでしょう。本当にワクワクするものに出会えたら、勝手に行動してしまう。これは真理なのだと思います。
今はその動きができているのか…うーん、微妙。
できてるような、できていないような。
あの時のワクワクをもう一度欲しいと思う今日この頃です。