見出し画像

受診④

午後休を取って病院へ。
受付を済ませてから、院内タリーズコーヒーでパスタランチ。

今日は心エコー検査から。
薄暗い部屋での検査。
私「眠くなりそうですね。」
検「皆さん寝ちゃうことが多いですよ。”呼吸止めて”など声かけしますので、そのとき起きてくだされば大丈夫ですよ。」
と、優しいお言葉(笑)
案の定、ウトウトしながら検査終了。

その後、”がん相談支援センター”へ。
相談員さん(看護師?ソーシャルワーカー?)のお部屋へ。
患者(私)の氏名も生年月日も確認しない、(ご自分の)名前も職種も名乗らない…ちょっと挙動不審な女性。
見た目で判断してはいけないが、デニムのミニスカートに白衣を羽織ったアラフォーくらいの方。
自分からは全く話そうとしない、私からリードしないと会話が進まない。
…逆じゃない?
ならばと、外来化学療法について質問したら、始まる前に化学療法室のオリエンテーションがあるので、そちらで聞いてほしいと。

爪に出る副作用について聞くと、通常のハンドケアくらいしかすることはない。副作用が出た際は皮膚科に行けば良いのか聞くと、ネイルサロンで良いと。
…えっ、そうなの?爪も皮膚でしょ?
ネイルサロンも困るでしょ、抗がん剤の副作用相談されても。

彼女の後ろに「眉毛・まつ毛ケア」というパンフレット(?)が見えたので、眉毛について聞いてみた。
「眉毛については、お化粧したことない方に対して描き方を説明するくらいです。」
(ちなみに私は、知り合いの医師のとこでアートメイクしてもらうことになっている。)
私「まつ毛は?」と聞くと。
「まつ毛っていります?」
(この一言で、私の心の扉が閉じた…パタン)
私「…。でも、私は仕事をしながら治療するので、身だしなみには気を遣いたいです。」
「伊達メガネかけるといいみたいですよ。つけまつ毛はおススメしません。」
私「どうしてですか?アレルギーとか皮膚トラブルとか?」
「うーん、グロウとか?」
(うん、グルーだよね…)
これ以上は無駄だなと判断。

他の方はどんなことを聞いていくのか聞いてみると、
「展示してあるウィッグを触ったり試着していかれるとか。自治体によってはウィッグに対して助成金が出るところもあります。そんな感じですかね。」
「私の住んでる自治体にその制度はないです」と答えると、「そうですか。」と。
ウィッグ専用の美容院を予約したことを伝えると、「ではそちらで。」と。
なんだろう、この時間いる?
特に、会話も発展しないまま終了。
夫も困惑していた。
広い病院の中、端から端まではるばる移動したのに…歩数が増えただけだった。

診察室へ。
今日は夫も一緒に治療の説明を聞く日。
浸潤径1.4mm、HER2陽性、Ki67:25%
『T1a ルミナールB』
非浸潤癌だった場合、何もせず手術で終了。
”T1aの場合化学療法が必要か否か”という文献・論文は多数ある。
T1aの再発曲線を見ると、10年後の再発率で約10%の患者が再発している。
乳癌の場合、再発すると根治は難しい。
残念ながら、非浸潤癌と診断された患者の中にも再発はある。
そのために、根治が難しい状態になってしまう場合もある。
HER2陽性乳癌は、以前はタチの悪い乳癌と言われていた。
今は、分子標的薬により予後が劇的に改善…治療法がはっきりしたため、100%近く根治できる乳癌となった。
1年頑張ることによって、10年後の再発を予防できる。
以上のような説明を受け、治療を承諾。
入院日程を確定し、予約。
『次にお会いするのは入院日ですね、お待ちしてます。』と先生。

本当に始まってしまう…。
不安しかない。
楽しいこと何もない。

数日前に、仲良しの幹事から同窓会(小•中学校)参加の打診が来た。
「今治療中で参加できないけど、2年後に笑って参加できるように頑張るね。」と送った。
本当にそんな日が来るのだろうか…今は想像できないけど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?