母の死

ちっともピアノは弾いていない。
姉の代理人の弁護士から手紙が届いた、内容は、20年近く疎遠の母が亡くなったこと、相続に関する事だった。
その手紙には、銀行名と残高が書かれているだけの簡素なもので、母の死因、お墓や葬儀や誰が看取ったかなどは何も書かれていなかった。

泣いた。

子供のように悲しくて泣いた。

いつかきっと会える気がしていたのに、こんな風にしか母の死を知れない悲しさ、見捨てられたたこ


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