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シニアの両親とオーストリア旅行 6

楽友協会コンサートのチケット

 両親は特別クラシックに詳しいわけではありませんが、コンサートに行ったり、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートは毎年のようにTVで見ているので、楽友協会の予定は必ず入れようと思っていました。公式HPは英語でも利用できるので、そちらで滞在中に行けそうなコンサートをチェックしたところ、⓵ウィーンフィルのシェーンベルク ②佐渡裕さんが振るマーラー ③モーツァルトオーケストラ ④オランダのアマチュアオケの4択。①と②は曲目に馴染みが無く、飽きてしまいそう、③は有名な曲ばかりだけれど、何かコスプレみたいで、、④は演奏レベルが他より劣るだろうけれど、両親が好きそうなプログラムで、会場が黄金のホールだったので、④のチケットを取ることに。一人40ユーロ弱の席をオンラインで購入しました。 

楽友協会コンサート当日

 前日に体調を崩してしまった父。薬を飲んで一晩ゆっくり寝たら回復するのではという期待を持っていましたが、朝になっても相変わらず風邪の症状があり、出かけるのは無理とのことで、こちらも母と二人での鑑賞になりました。今回の旅行の中で父が一番楽しみにしていたのはこのコンサートで、ネクタイや革靴までもってきていたのに、本当に残念でした。 
 楽友協会は思ったよりもこじんまりとしていて、建物だけで比べたら国立歌劇場の方がずっと豪華です。私は少し大きめのバッグを持っていたので、クロークに荷物を預けに行きました(有料で、確か75セント)。プリントしたチケットを見ながら22列目の9番に座っていたら、他の客さんに「ここは私たちの席ですよ」と言われました。えっ、と思ってチケットを見せると、「Rechts」を指して、これは右側っていうことですよ、と教えてくれました。一方向に連番かと思っていたのですが、そうではなく、どうやら右側から〇番目、左側から〇番目という感じみたいです。

チケットはドイツ語表記なのもあって、Rechts=右を見逃していました。

 父の分のチケットが余っていたので、誰かに譲っても良いかなと思っていたのですが、有名な団体の公演でなかったせいか、最初から席が余っている状態でした。前半に有名な曲(モルダウ、美しく青きドナウ)があったせいか、前半だけ聞いて帰った人が結構いて、後半は空席が結構目立っていました。ウィーンフィルではありませんでしたが、ウィーンでワルツの生演奏を聞けたということに母はとても感動していたようでした。
 コンサートは11時~2時間位の予定だったので、ランチは行列の出来るソーセージスタンド「ビッツィンガー」でホットドッグでも食べようと思っていたのですが、体調不良で寝ている父が気になるので、一旦エアビーに戻りました。

日曜日のウィーン

 コンサートから帰って父の具合を見てみると、相変わらず熱っぽく、このまま体調が回復しない場合は薬も足りなくなるかもしれないと思い、営業中のドラッグストアを調べてみましたが、近隣のドラッグストアは全部休業でした(中央駅には沢山のショップがありますが、3つあるドラッグストアも全て休業)。日曜日は休業しているお店が多いことは知っていましたが、思ったより徹底されていました。日本にいるとコンビニやドラッグストアの24時間営業に慣れてしまっているので、それがどんなに便利で有難いことか、改めて実感しました。
 オーストリアではデパートも多くのスーパーも日曜日は営業していないので、滞在中に日曜日がある場合は、前日までに買い物を済ませたり、近くの店の営業時間を調べておくのが良いと思います。

ウィーンのカフェ

 カフェ文化が有名なウィーン(ユネスコ無形文化遺産にもなっているとか)なので、カフェの訪問も楽しみの一つでした。私は前回ザッハーに行ったことがあり、雰囲気がエレガントでとても良かったのですが、ザッハトルテが甘すぎてそこまで好きにはなれなかったし、他のカフェにも行ってみたいと思っていました。
 デメル、オーバーラー、ツェントラル、ラントマンなど、ガイドブックに載っているような有名なカフェのHPを見ていたら、ツェントラルはオンラインで予約ができ、火曜日以外は16時半以降ピアノの生演奏があると記載されていたので、16時半に予約を入れました。
 予約していた時間に行ってみると、10組以上並んでいたので、予約していておいて大正解でした。時間帯もあると思いますが、ゆっくり演奏やお茶を楽しんでいる人が多く、あまり回転は早くないと思います。
 

クラシックで開放的な雰囲気の店内。ピアノの生演奏も楽しめます。

ツェントラルのケーキ

 ツェントラルは朝から営業していて、甘い物だけではなく、食事系のメニューもあるので、どの時間に行っても楽しめると思います。私たちが今回頼んだのはケーキ(6.50ユーロ)と、モカ(6.20ユーロ。濃いめのコーヒー)、紅茶(6.20ユーロ。ポットにティーバッグを入れるタイプ)です。日本にも美味しいケーキは沢山あるし、海外のケーキは甘すぎるという先入観からあまり期待していなかったのですが、こちらのケーキは見た目も綺麗だし、甘さが控えめで美味しかったです。バイトなんだろうなという感じの若いスタッフも多かったですが、接客も丁寧だったし店内も広々としていて居心地が良かったので、またウィーンに行くことがあったら今度は朝食を食べにでも行ってみたいと思いました。
 

二人でケーキ一つを頼んだのですが、何も言わなくてもフォークを
2本持ってきてくれたので、気遣いのある接客だと感じました。

ウィーンの街散策

  カフェツェントラルを出てから、ホーフブルク王宮の周りを歩いてみました。王宮には美術館や図書館があり、じっくり見ようと思えば観るものは沢山あると思いますが、全体像を眺めるだけでも見応えがあります。
 王宮を眺めながら、向かい側にあるフォルクスガルテン(公共公園)に向かいました。6月なので薔薇が綺麗なのではと期待していたのですが、薔薇の見頃は過ぎていました。それでも他の花は咲いていましたし、庭とても綺麗に整備されていて、ガーデニング好きな母が喜んでいました。
 この日は楽友協会からの流れで音楽家ゆかりの場所で夕食を食べたいと思い、ハイリゲンシュタットにあるホイリゲ(ワイン居酒屋)を予約していました。ハイリゲンシュタットはベートーベンが一時期暮らしていた街で、ウィーンの中心部からだと30分位で行くことができます。楽しみにしていた予定でしたが、未だ父の体調がよくならず、母はお酒が一切飲めないので、行ってもあまり楽しめ無さそうな気がしてキャンセルの連絡を入れました。

ピクニックを楽しんでいる人たちがたくさんいました。


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