2025-01-30 「そよぎコン」に参加した話
はじめまして、ミモカマと言います。たまに音楽を作っています。(と言っても世に出しているものはまだほとんどありませんが。)
SNSで短文を散文的に放つことが苦手なのですが、考えや思いをテキスト化することは好きなのでnoteという形で備忘の意味も込めアウトプットしていこうと思います。
今回は合成音声プロジェクト「そよぎフラクタル」の創作コンクール「そよぎコン」のソング調声部門に投稿する際に感じた事について書こうと思います。
↑そよぎフラクタル公式サイト
1.投稿のきっかけ
師走を走り切り、年末年始の休息を終え日常が戻ってきた1月8日ごろに、SNS(X)で下記の投稿をたまたま目にした事がきっかけでした。
この時点では「そよぎフラクタル」というプロジェクトについて全く知らず、「有名声優の新しい合成音声があるんだな」「なんか気合い入ってるな」くらいの感想でした。
CeVIO AIに触れたことがなかったのでそちらへの興味もあり、コンクール概要に目を通してみることになります。
ここで「そよぎフラクタル」について知り、調べるうちにそのコンセプトの凄みに触れ、一種の感銘を受け作品投稿に至りました。
2.「そよぎフラクタル」プロジェクトについて思った事
冒頭リンクを貼りました公式サイトによると、
『梶裕貴の声を元にした音声合成ソフト『梵そよぎ(そよぎそよぎ)』を軸に展開するキャラクタープロジェクト。「プロアマ問わず、面白いものを作りたいと思った人が、しがらみなく、気の合う仲間と好きなものを作れる場所づくりをしたい」という想いから、梶裕貴自身が企画立案。』
とあります。
合成音声界隈にはあまり明るくないのですが、声の元ネタとなる声優自身が企画立案というのはあまり無いのかなと思います。
自身の唯一無二の商売道具を複製し誰もが触れるようにする、というのは凄まじいことだと感じました。
また生成AIによる権利を無視したディープフェイク等への対応、という側面もあるようです。
生成AIという技術そのものを排斥するのではなく、正しいルールを用意した上で共存し、楽しい場にしようというコンセプトは、強大な技術発展に対して無闇に未来への絶望を煽る事なく、優しくて良いなと思います。
この辺りは公式サイトの「CONCEPT」のページに仔細があるのでよかったら一読してみてください。
兎にも角にも素敵な取り組みだと思います。大袈裟かもしれませんが、こういったものが少しずつ世界を良くしていくのだと信じたいです。
今回曲を作ろうと思った最大の理由は、
「プロアマ問わず、面白いものを作りたいと思った人が、しがらみなく、気の合う仲間と好きなものを作れる場所づくりをしたい」
の一文が自分に強く刺さったからです。(背中を押してくれた、と言い換えてもよい。)
3.私についての話
過去、バンドを組んで活動をしていました。それなりに一生懸命でしたが、結局様々な事情から立ち行かなくなり活動を終えました。
バンド活動は他人と一つの目標を目指して営むことになります。その提示された目標に対して誰か1人が「口先だけ」であった場合、その営みには大きな矛盾が生じます。よくある話かと思います。
少なくとも自分の場合は「誰かに喜んで欲しい」というのが創作のモチベーションです。
(誰かとは作品を聴いてくれる方や、共同で作品を作る方のことです。)
それがままならない以上、続ける事は困難でした。好きなものを作りたい、への障害の解決ができるほどの能力はありませんでした。
その後、時折大切な友人の依頼でのみ曲を作ったりして、今に至ります。
そんな折に見かけた『面白いものを作りたいと思った人が、しがらみなく、気の合う仲間と好きなものを作れる場所』の一文が凄く魅力的に映ったのです。
「難しい事は考えずにこの「梵そよぎ」を介して好きに面白いものを作っていいよ、そうすると「梵そよぎ」のファンが喜んでくれるよ」と言ってくれていると解釈し、作品制作を始めました。
(こうして書くと自身の欲のためにコンテンツを利用してるみたいで嫌なのですが。)
4.投稿への反応や他の投稿者の方への感想
SNS(X)への応募投稿後、無名の泡沫のアカウントでは考えられない数のリツイートやいいねなどの反応を頂けました。100%「そよぎフラクタル」のコンテンツ力のおかげです。
作ったものを世に出して誰かから反応がある、というのは本当に嬉しいことです。ありがとうございます。
また、ハッシュタグ「#そよぎコン」で検索し、色々な方の作品も拝見しました。自分にないものにたくさん触れられて楽しかったです。
今回のコンクールは「イラスト」「トーク」「ソング」の3部門に分かれていて、それぞれたくさんの作品が投稿されています。
拝見した感想として、どの作品も「好き」の熱量が高くて良いなと感じました。
コンテンツを好きな人、共感した人が好きに投稿している、そしてそれを好きと言っている雰囲気が感じられてとても温かいです。
「そよぎフラクタル」のコンセプトに描かれていたことが正しく実現されていて、すごいなと思います。
5.結びに
ひょんなきっかけで知った「そよぎフラクタル」及びそよぎコンですが、その取り組みについて知るうちに素晴らしいコンテンツだなと思えました。
これから先、もっと盛り上がっていくと良いなと思います。
これを読まれている方も、よければXで「#そよぎコン」で検索してみてください。
お読みいただきありがとうございました。
ex.投稿作品について
投稿した自作品について書きます。
(音楽について音楽以外で語ることの愚かさ、無粋さは承知の上で。)
・曲について
静かな夜に歩きながら聴けるような曲にしたいなと梵そよぎのビジュアルからなんとなく思いました。また、梵そよぎの歌声を聴いて伸びやかなメロディを歌って欲しいと思い、テンポを決めました。
スッと飲み込めるような楽曲にしたかったためコード進行はシンプルに、転調もしないと決めて作りました。
変拍子と両手タッピングのギターフレーズは趣味です。あまり引っかかりにならないように気をつけました。
・歌詞について
タイトルにあるパロールというのは、平たく言うと「誰かが発したことば」のことです。
より細かく説明しますと、例えば「たんぽぽ」という言葉があったとします。これは概念としては花のたんぽぽを指す言語です。これが誰かに話される時、道端で見つけた春の訪れに喜んだ「たんぽぽ!」だったり、摘んだたんぽぽが枯れてしまった悲しみの「たんぽぽ...」だったりします。言葉が誰かによって発せられた時、そこには言葉の意味に加え、言った場面や言い方などによる意味が加えられます。
もっと平たく言うと「話し言葉」という意味です。
梵そよぎは『「声」と「言葉」を与えたことで誕生した』とあります。
ヒトは通常、示すべき「モノ」を知った後にその言葉を知ります。(例:りんごの実体を知ってから「りんご」という日本語を知る、悲しいの感情を知ってから「悲しい」と言う日本語を知る)
そしてそれを示したいから声を発します。
ではその逆で、言葉を知った後にその実体を知る場合は?
ということを想像して歌詞を作りました。
以上