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【外向型のフリをする内向型】キョロ充について、元キョロ充が解説します
こんにちは、みもです。
みなさんはキョロ充という言葉をご存じでしょうか。
キョロ充は一言でいうと、
無理に明るいふりをして人気者グループの輪に入ろうとする人
今時の言葉でいうなら陽キャたちにくっつく陰キャ、って感じでしょうか。
私はキョロ充という言葉をはじめて聞いた時、
「あっ、学生時代の私のことだ…」と思いました。
この動画ではそんなキョロ充についての解説やその心理、そして私がキョロ充から抜け出した方法などをお話してみようと思います。
(動画でご覧になりたい方はこちら↑)
キョロ充とは?
スクールカースト、という言葉があります。
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1軍…学校で明るい人気者やムードメーカー、容姿がいい子
2軍…中間の普通の子達
3軍…地味で目立たなかったり、浮いた存在になっている子
といった感じです。
キョロ充とは、実際は2軍や3軍に属する大人しいタイプなのに、それが「恥ずかしい」と感じて、無理にテンションの高いふりをして1軍の子達と仲よくしようとする人のことです。
彼らは1人ぼっちでいるところを見られるのに強い抵抗感があるため、いつも「誰かつるめる人がいないか…」とキョロキョロしがち。
そのため、キョロ充と呼ばれています。
キョロ充の大きな特徴を2つあげると、
ひとつは呼ばれてないのに人気者グループの輪の中に入ってきたり、その後ろにくっついて行動したりすることです。
人気者グループに入りこむことで、「自分は人気者だ!リア充だ!羨ましいだろ!!」というアピールをします。
ただ無理をしてでもそのグループにすがりつこうとしているため、立ち回りにものすごく気を遣っていたり、たとえパシリのように言いなりになっていてもそれを受け入れていることがあります。
もうひとつはイケてない人達を見下しているということです。
浮いた存在になりがちなオタクの子や、いつも1人で過ごしている子に
「寂しいやつらだな、自分はああはなりたくない」
と思っています。
しかしどちらかというとキョロ充の人自身も、イケてるタイプではありません。
しかし「あいつらと一緒にされたくない!」という気持ちから、無理して人気者達の仲間に入ろうとしているわけです。
キョロ充の人達は、人気者達からはうっとうしがられ、大人しい子達には「中身のない痛々しいやつ」と思われ、みんなから白い目で見られてしまいます。
そんなキョロ充ですが、私も学生時代はこのような傾向がありました。ここからは学生時代の私の話をしたいと思います。
私がキョロ充だった頃の話
私は小学生の頃から目立つタイプではなく、カーストでいえば3軍だったと思います。
それでも自分と同じタイプの仲のいい子達がいて、それで満足していました。
ただ中学に上がった時、新しい友達もそんなに出来なかったので小学校の同級生と遊ぶことが多かったんですけど、その子達と何か価値観が合わなくなってきたんですよね。
そこでどんどんその子達を見下すようになってきて、「自分はこんな子たちと一緒じゃない!」と思うようになったこと、
そして周りの目を気にするようになってきて、地味な存在に属するのはダサいと思うようになったことが、自分がキョロ充になるきっかけになりました。
それから3軍より上だと感じる子達に積極的に話しかけて、頑張ってそのグループに入るようにしていました。
(さすがに1軍の子達とはノリが違いすぎたので2軍タイプの子達を狙ってました)
その子達と仲良くすることで、「私はもう目立たない存在じゃないから!」と3軍の子達を見下すようになって、
SNSではしょっちゅう「〇〇と遊んだー」ってことばかり投稿して、自分は友達が多いアピールをしていました。
でも新しい友達とはなんとなくノリが合っていないような気がし続けていたし、自分がよくわからない話題で盛り上がってることもあって気まずい時がよくありました。
また、友達と遊ぶ時はいつも自分から誘ってて、友達の方から遊びに誘われたことはほとんどありませんでした。
薄々「自分はダサいことしてるのかもな…」と気づきはじめてたんですけど、
今は違和感があっても、そのうち本当に明るい自分になれるはず!!
って期待したりして、無理をし続けました。
こんな感じで、頑張ってるのになんとなく周りと合わない、本当の友達もできない、という学生時代を中学以降も過ごし続けました。
キョロ充だった頃の心理
当時の心理を考えてみると、思春期になって自分への劣等感みたいなのが強くなっていたんだと思います。
今までは仲の良い子数人と楽しく過ごせれば満足だった。でも思春期になって、自分の存在価値がわからなくなってきた。
明るい子達と過ごすことでたくさんの人から愛されるようになれば、自分の存在価値を見出せるんじゃないか。
そういう気持ちが、私をキョロ充にさせていたのだろうと思います。
私がキョロ充を卒業したきっかけ
さて、こんな私がキョロ充じゃなくなったきっかけがありました。
それはB型作業所に入ったことです。
B型作業所とは、障害などで普通に働くのが難しい人の就労を支援する、というところです。
私は18歳でADHDと診断された時に医師に進められて、 B型作業所に入りました。
そこは働くための訓練だけじゃなく、人との交流という目的もある場所だったので、みんなで楽しくレクリエーションしたりすることもありました。
そこは若い人からお年寄りまで様々な年齢の人がいて、先輩後輩もない、カーストもない。学生の頃とはまったく違う環境でした。
私は昔から、同級生よりも母親の友達とか、年上の人と過ごすほうが落ち着ける子供だったんですよね。
私が10代でB型作業所に入った時はほとんどの人が年上で、そこで過ごすのがとても楽しくて、自分は同世代より年上の人と感覚が合うんだな、と気づきました。
そこから作業所以外の場所でも年上の人と多く交流するようになってみて、やはり自分は年上の人と価値観が合う、と確信しました。年の離れた親友と呼べる人もできたし、私の夫も20歳年上です。
そうやって自分と価値観が合う人と交流するようになって満たされた気分になったことで、無理に同世代の輪に入ろうとすることや、SNSでリア充投稿することをやめました。
学生時代の私は、同じ学校、同じ年齢、同じクラスの中で居場所を見つけないといけない、と思い込んでいました。
でも世界はそこだけじゃないんだ、とB型作業所に通ったことで気づき、私はキョロ充を卒業することができました。
キョロ充をやめたいあなたへ伝えたいこと
・カーストなんて存在しない
スクールカーストという言葉が示すように、学校では明るくて誰とでも仲よくなれる子は価値がある、暗くて周りと仲よくなれない子は価値がない、と思われていますが、そんなことはありません。
目立たない子だってどんな子だって、学校にいる子みんなに価値があるし、優劣なんてありません。
また、人を見下してしまうのは、自分に劣等感を抱いているのが原因です。
見下せば、自分が相手より高い位置にいる、自分は賢い、と思えるからです。
しかしそれは気のせいでしかなく、本当の自信にはつながりません。
人に優劣はないと気づくことが、「自分は今の自分のままでいいんだ」という本物の自信(自己肯定感)を持つ第一歩になります。
本物の自信をつけたいなら、人を見下す癖をやめていきましょう。
・自分の居場所は無理に見つけなくていい
先ほども言ったように、自分の居場所は同じ学校、同じ年齢、同じクラスの中にあるとは限りません。
もしかしたら私のように年上や年下の方が話が合うとか、同性より異性といる方が居心地がいいとか、日本の人より外国人の方が感覚が合う、という人もいるかもしれません。
クラスやサークルなどの一部のコミュニティだけでなく、広い世界を見るようにすると、きっと自分が本当に居心地がいいと感じる場所が見つかります。
しかし、人を趣味や外見などで見下す癖があると、世界も視野もずっと狭いままです。
自分が居心地のいい場所を見つけるためにも、カーストは存在しない、人に優劣はない、と気づくことは大切になります。
・周りの目を気にせず一人になってみる
キョロ充の人達の共通点は、周りの目を気にしすぎていることです。
「友達が少ないことは恥ずかしい」「1人でいるのは恥ずかしい」という思い込みがとても強いから、人気者グループの一員に無理やりなろうとするのです。
しかしキョロ充になってしまうほど周りの目が気になる人は、本当は大勢の人といるより1人で過ごすことが合っている内向型の人が多いと思います。
私も20代前半までしょっちゅう交流の場に顔を出したりしていましたが、実は自分は根っからの内向型だったと気づきました。
なので、一度1人で出かけてみたり、趣味に没頭してみたりと1人の時間を作ってみることをおすすめします。
「あれ、もしかして自分は一人で過ごす方が気が楽かも」と気づき、周りに気を遣い続けていた今までよりも、1人でもっと有意義に毎日を過ごせるようになるかもしれません。
それでもどうしても1人でいるのは恥ずかしい、と思う人は。
ちょっとキツいことを言いますが、自分の信念で1人行動している人より、人気者に寄生して迷惑がられているキョロ充の方が何倍も恥ずかしい、と世の中では言われているそうです。
ぼっちでもキョロ充でも結局後ろ指指されるなら、無理をして周りに合わせるだけの人生より、自分のやりたいように過ごす方が、きっと生きやすくなると思います。
今回はキョロ充について、自分の経験も交えつつお話してみました。
「キョロ充ってこんな気持ちなんだなぁ」とか「自分ってもしかしてキョロ充かも…」とか、
見てくれている方に
「いろんな発見があったなぁ」
と思ってもらえればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!