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冬服の似合う夏生まれ

「好きな人が優しかった、うれしい出来事が増えました」と並ぶレベル感で嬉しいこと。
住んでいるマンションに入っている歯医者が最高の品質だった、虫歯かもと思っていたところが虫歯じゃなかった、転勤のせいで中途半端に終わった矯正も特に大きな問題はないと言われた、
感動的な出来事となりました。

パーソナルカラー診断をうけた。
なんかずっと「なりたいものにはなれない」と思い込んでた。ピンクの自転車に乗りたかったのにサンタさんがくれた自転車ははオレンジ。だから、わたしはイエベだと思っていた。
ラブアンドベリーなら、ベリーになりたかったし、やなふななら、梁川奈々美になりたかった。
結果、ド・ブルベの診断。正直生半可にしか信じていないけど、診断を受けてから諦めていた色のリップもアイシャドウも、洋服も、もう諦めなくていいむしろ着けろと言われたような気がして
ピンクは似合わないからオレンジにしなさい、
ロングは似合わないからボブにしなさい、と言われた過去をひっくり返してやった気持ち。
だから青みラメ塗って歯医者に行った。

大事な大事な友達が婚約した。
会いに向かう飛行機で、柚木麻子のナイルパーチの女子会を読んだせいで頭がとち狂うのを止めるの、ちょっと難しかった。
私の方が付き合いも長くて、祝った誕生日の回数も多いのになんでぽっと出の男に持っていかれなきゃいけないの〜〜〜〜〜!!!!!
友達と、恋人だの婚約者だのって何が違うの。女だとか、男だとか、それで一線を越えられるか変わるなんて納得できない、
こっそり養殖していたナイルパーチ。
私の体から飛び出した。

だって、だってさ、それでも嬉しいことに変わりなくてめでたいことに変わりなくて、祝わなきゃいけないんだもの。
友達がパーソナルカラー診断で言われた似合う色。
もう何年も前の誕生日に、その色のアイシャドウをプレゼントしていたこと。そんなことでお相手にマウントをとろうとすること、かわいげだとおもって、ゆるしてほしい。

鬱々とした気持ちとの向き合い方が、上手になれたかどうかわからない。辛い時は辛い、でもこの頃はほんとうにわたしが悪いのかと怒ることが出来る。自分が頑張っても結果が出せないことはもうどうしようもないし痩せたらかわいくなれるかもしれないけど、楽しいかもだけど他人に邪魔をされないという点でデブスにも一理はあるし。
そもそも外の世界とは、こちら側から断絶をしているのだからわたしが仕事をしていようがいまいが、太っていようが、失敗作だろうが、誰にも関心は持たれずに済んでいるし、どうだっていいの。
どうだっていいことは悲しくてさみしい、ということにまだ気付いていないのでしたいことをして、食べたいものを食べて、休みたい時に休むことで救われる。

世の中にには身をわきまえられないおかしい人がいっぱいいるのだしそういう人に傷つけられて地獄を見る必要はないって、さみしい人生だからいまさら気づいたの。

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