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100キロウォークレポート

 自転車通勤をベースに8月に130キロ、9月に170キロのウォーキング練習を経て、体重もリュックサック3キロ相当の減量に成功して本番の今日、天気は曇りで明日が雨だ。参加者は3,800人とスタート地点の河川敷は人で埋め尽くされている。今回ついについに会社の若いスタッフが一緒に参加してくれることになった。

 さて、12時に順次にスタートが始まって、私たちがスタート出来たのが13時過ぎになってしまった。この間、参加者のウオッチングを楽しむのだが、まあ老若男女は言うまでもなく、年齢も9歳から90歳までと幅広い。背の高い人低い人、太っている人、痩せている人、腰が縦に曲がっているお年寄り、横に傾いている人、足元を見ると皆さんいいシューズを履いてらっしゃる。よく見ると、スーツ姿に革靴の人、鼻緒のついたスリッパの人、まあダイバーシティなんだわ。この様子を見たら、私も参加してみようかと誰でもが思うかも知れないな。

 さて、スタート地点を踏み出した。長い苦行の始りだ。ゼッケンには6回目となっている。1回は台風で中止になった時のがカウントされていて、もう1回は歩き始めて1時間で雨になり夜半は土砂降り、宇佐でリタイヤした大会だ。曇り空だから熱中症の心配もない。まずはピッチを上げて36キロ地点の中津駅を目指す。目標タイムは23時間を切ること。歩くスピードはそんなには上げられないし、後半はどこそこの痛みで減速するのは間違いない。そうすると、途中の休憩時間を短くすることがポイントだ。

 若いスタッフと並んで歩きながら、こんな時じゃないと話せない詰まらん会話を楽しむ。10キロ歩いて10分の1クリアだ。20キロ歩けば6分の1クリア、中津まで行けば3分の1、次はフルマラソンの距離を越えた。そんな達成感で前に進むしかない。そんな話もした。

 20:50中津駅到着。足のマメ対策でテーピングを巻いたりマッサージをする。消炎鎮痛剤を塗る。一緒に歩いてた若いスタッフとそれぞれのペースで行こうと打ち合わせる。中津駅を出ると雨がぽつぽつと、まだレインウエアは要らない。

 2:00、若いスタッフから足を痛めて進めず50キロ地点でリタイヤとの報告が入る。残念だけど仕方ない。私は3:30に強烈な睡魔に追いかけられながら61キロの第2チェックポイントに着いた。足のメンテナンス、靴下を履き替え、テーピングを重ねる。本格的に雨が降り始めた。ポンチョタイプのレインウエアを被って歩く。

 まずい、すらついている。睡魔が襲って来た。それだけじゃない。足元の雑草が財布に見えたり、街灯が作り出す陰影が扉に見えたので、開けて入ろうとしたら、フェンスにぶつかった。次は夢を見た。内容は忘れたが、歩きながら夢を見た。途中、何度かフェンスに捕まって立ったまま1分くらい寝た。地べたにへたり込んで2分くらい寝た。雨がポンチョに当る音で我に返る。

 立石から山香に抜けるあたりで夜が明けた。睡魔も夜の闇の中に消えてくれた。雨脚は変わらない。立石峠、七曲峠、赤松峠と足と肩腰の痛みと一緒に越えた。最期のチェックポイントの日出町保健センターに10:00に着いた。エイドステーションのバナナが美味かった。残すところ13.5キロだ。これまでの大会よりも足の痛みは軽い。一気にゴールを目指したいが、思うようには足は前に出てくれない。

 それでもいつもは近づいて来ない別府湾ロイヤルを思いのほか気持ち早く通過出来た。関の江のミカンが染みた。後5キロの表示から1キロ毎に置かれた表示を推進力にして、13:00にゴール。長い心の遠足が終わった。記録は23時間50分。まあ、完歩出来たからよしとしよう。

 帰りは別府駅まで歩いて、JRで鶴崎駅で降りて、次男のお迎えで帰宅。暑い風呂に浸かり。雨、汗を洗い流してみると、改めて足の痛みのと腰の痛みが露わになって来た。一歩一歩が痛い。一息入れてショートステイで待つ、かみさんを迎えに行く。このレポート書きながらも両手の指が交互に疲れてるぞと教えてくれる。今夜はゆっくり寝よう。20231008

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Hajime Susukida
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