VRゴーグルのリフレッシュレートと画質の関係について
リフレッシュレートについて
リフレッシュレートは有機ELや液晶パネルの1秒間に対する表示する頻度です。
これはGPUが描画するFPSとは別です。
VRにおいて72Hz、90Hz、120Hz、144Hz辺りの数値は良く聞かれるかと思います。
高い設定程ヌルヌルに描画されると思っている方が居ますが、GPUがそのリフレッシュレート以上の描画性能を持っていなければ意味がありません。
リフレッシュレートはあくまでもパネルの表示される更新頻度でありFPSとは違うものです。
高リフレッシュレートを使う理由
高リフレッシュレート=FPS上限になることはご存じかと思います。
GPUが200FPSの描画が出来ようとも、パネル側が144Hzであれば表示できる最大のFPSは144になります。
じゃあやっぱり高リフレッシュレートの方がヌルヌルじゃないか! って思われると思いますが、VRCを遊んでいてFPSを見た場合にそんなに高FPSが出ているシーンってどれくらいあるでしょうか?
人数が多かったり、ワールドそのものの負荷が高い場合60FPS以下なんてことも多いんじゃないでしょうか。
だったら72Hzでも問題ないんじゃない? って思う人も居ますよね。
ここが難しい点で、リフレッシュレートが低いとチラツキを感じる方がいるかと思います。
そういった方は高いリフレッシュレートの設定が良いかと思います。
有線のネイティブなHMD(INDEX、ViveProなど)を使用されている場合はアプリケーションが対応する限り上限の設定で使用して問題ないかと思います。有線のネイティブHMDでは高リフレッシュレートであっても画質低下無く使用可能なためです。
72Hzでチラツキを感じない方は72Hzの設定で十分だと思います。
チラツキを感じる方は90Hzが良いかと思います。
リフレッシュレートとは常にパネルが描画更新を行っている状態のことでFPSが10しか出ていなかったとしてもパネルはリフレッシュレートで設定した描画更新をしています。
低いリフレッシュレートを使う理由
あえて低いリフレッシュレートを選択する必要があるのか? と疑問に思いますよね?
ストリーム系のHMD(Questシリーズ、Pico4など)を使う場合に画質に影響を与えます。高リフレッシュレートほど画質が低下します。
これは1FPS当たりに割り当てられるビットレートがFPS上限の設定で均等割りされるからです。FPSが低くなったからといって1FPS当たりのビットレートの割り当ては増加したりしません。常に一定です。
ストリームのビットレート設定が150Mbpsで設定されていた場合、1FPS当たりは以下の割り当てになります。
120FPS 1.25
90FPS 1.66
72FPS 2.08
この数値については単純に150MbpsをFPSで割った数値だけのためあくまでも参考値程度ですが、これほど違いが出てきます。
ストリーム系は高FPS設定と画質がトレードオフになっているため、より画質を求める場合には72FPS設定が一番高画質となり、120FPS設定は一番低画質になります。
それとは別に、GPUが120FPS以上の描画性能が無い場合はFPSが低い上に画質も低いという状況になるため72FPS設定でチラツキを感じないのであれば72FPSを推奨する理由です。
更に高リフレッシュレートの設定を行った場合にはバッテリー消費も多くなるため、FPSを出せないGPUで高FPS設定は無駄にバッテリー消費をする上に画質も低い状態ということになります。
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