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【vol.2-3 2022.1月号】JFAレディースサッカーフェスティバル2021群馬に参加して

1.イベント内容

2021年10月17日、群馬県藤岡市にあります庚申山総合公園多目的広場で行われた、レディースサッカーフェスティバル2021群馬に参加してきました。 

9時過ぎ、現地に到着。

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その後、受付、開会式。

受付の事前のチーム分けで、チーム名が「マンゴー」「スイカ」「パンプキン」「枝豆」、、など果物や野菜の名前で割り当てられるなど、楽しい雰囲気を作ろうとする工夫がされていたりしました。 

100人以上の女性(小学生以上)が参加したようですが、役員の方々は大変だったと思います。

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リズムトレーニングは思っていた以上にハードでした笑。

 最初は手拍子から始まり、 

2人組で手を合わせながらリズムをとるトレーニングをはさみ、

次からは、音楽のリズムに乗って 手と足を両方動かす動き、 

最後に前に進みながら手と足を動かす動き、 

これがなかなか豊富な内容で、37歳の私はヘトヘトでしたが、子ども達がとても楽しそうにやっていました。 

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ウォーキングフットボールでも、目を惹いたのは子ども達でした。走らないからといって手を抜くのではなく、視野を広げたり、最後の最後までベストな判断をしようとする、状況をみて、直前で選択を変えるなど、サッカーへの真摯な姿勢が印象的でした。 

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個人的には、母になった昔からのサッカー仲間に再会する機会になり、交流の場となりました。 関係者の皆さん、ありがとうございました!! 

2.編集後記

まず、リズムトレーニングの話から。これまでのサッカー経験の中で、「リズム」に特化した練習というのは、そういえばやったことがなかったなと思います。コーンドリブルをやったときとか、何かちょっとした動きをみられたときに、「お前リズム感ないなー!」と笑われたことなら多々ありますが(笑)。講師のリズムトレーニング協会インストラクターの氏家英行さん(元Jリーガー)は、「リズム感がないとか気にせずに、まずは挑戦すること(を大切にしよう)」という声かけを何度もされていました。リズム感があるとかないとか、そういったことを気にして劣等感を抱きながらやるより、間違っても、それすら面白がり、リズムに乗ることをまずは自ら楽しんでいくことがリズム感を獲得していく上で大切なことのようでした。

次にウォーキングフットボールの話。ウォーキングフットボールのイベントはこれまでに何度も参加してきたことがあり、何度かお会いしたことがある、JFA指導普及部グラスルーツ推進グループの松田薫二さんが講師でした。これまで私が参加してきたウォーキングフットボールとの違いは、参加者に子どもが非常に多かったことです。ボール扱いなどのプレーをみたところ、おそらくどこかのチームに所属しているサッカー経験者であろう子どもたちの参加が非常に多かった印象でした。子ども達は、ウォーキングフットボールという、通常のサッカーとは一味違うスポーツと真摯に向き合ってプレーしていました。

ウォーキングフットボールは、「走るの禁止」「ボール保持者のボールを奪いに行ってはいけない」「ボディコンタクト禁止」等のルール上、「速さ」や「強さ」でごまかせないスポーツです。「高速化」が進んできた昨今のサッカーのトレンドの中で、このようなスポーツが広がりを見せ始めているのは面白い現象だなと思います。「闘争心」「ボディコンタクト」「強さ」「速さ」は、サッカーにおいて、大きな魅力の要素であり、これらをなくしたウォーキングフットボールというものは、これらにこそ魅力を感じてきたサッカー愛好家にとっては、もどかしく、物足りないと感じられることもあるかもしれません。ウォーキングフットボールに残されているサッカーの本来の魅力の要素はあるのか?と考えてみると、私は3つあるのではないか、と思いました。1つめは、「創造性」です。自由な発想でプレーするという要素は残されています。そして、2つめは、その創造性の話とも重なりますが、「判断力」です。「歩く」をベースとしたテンポで展開されるゲームの中で判断していくことが求められます。そして、最後が一番大切な要素かもしれません、「協働性」です。ゆっくりなペースだからこそ、一定レベルを越えていないと参加できないといった制限がなく、いろいろな人が一緒に楽しむことができる。楽しむことができるのだけれど、一人一人が、楽しもうとする、支え合おうとする、盛り上げようとする、そういった意識は通常のサッカー以上に必要なことなのかもしれません。「強さ」や「速さ」、「闘う姿勢」といった強い刺激がなく、淡々とゆっくりした雰囲気の中ですすめられていく分、「創造性」「判断力」を駆使しながら、その場をみんなが楽しめる場にするために、知恵を出し合い行動していく主体性のような、「協働性」、が非常に大切になってきます。

通常のサッカーでは、「強さ」「速さ」「闘う姿勢」が強調されがちなので、その中で埋もれてしまいがちな、「創造性」「判断力」「協働性」を抽出したような「ウォーキングフットボール」というスポーツは、ゆったりとしたリズムの中で、いろいろなことを考えさせてくれる、とても意義深いスポーツだと思います。

今回、1歳児の母となった私の昔からのサッカー仲間もイベントに参加したのですが、ピッチ外で交代交代で1歳児をあやしながら、いろんな人がイベントに参加できるように協力しあう光景がありました。これもひとつの「協働性」です。イベント運営にあたり、さまざまな準備・工夫をこらしてくださった役員の方々、人数が足りないチームに助っ人で入れるように待機していた高校生等のメンバーたち、ピッチ外の協力しあう関係性があってこそ、ピッチ内で楽しむことに集中できる環境をつくることができるのです。

そういった「協働性」の大切さが、通常のサッカー以上に感じられ、アクションしていくことで、その場がさらに面白くなっていく。そんな要素の織り込まれたウォーキングフットボールの魅力が、これから先、さらに深まり、広まっていくと素晴らしいなと思います。

「強さ」「速さ」「闘う」といった強い刺激が強調されがちな現代サッカーの中に埋もれがちな宝物を発見するにあたり、ウォーキングフットボールは大きな役目を果たすツールになっていく可能性を秘めていると感じています。


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