友達論
何をどうしたら友達と言えるのだろうか。一緒に遊んだら?二人でご飯を食べに言ったら?気まずさなしに喋れたら?
僕は熟考した。僕は以前述べたように「一方的に友達だと認識し、相手はそう思っていない」状態がとてつもなく怖い。それはもう、とてつもなく怖い。小学生の頃、深夜のベッドルームの天井にゴキブリを見つけ、口の中に落ちてくるのではないかと怯えた夜と同じくらい怖い。
ではこの怖さを感じない関係性は友達と言えるのではないだろうか。そこで僕の考えた友達の条件は以下である。
「一切の躊躇なく遊びに誘える関係性」
人を遊びに、ご飯になど誘う際に人の頭の中には、「なんでお前とどこか行かなきゃならないんだよw」とか、「お前と過ごす無駄な時間なんてないよw」などと思われる可能性が通常浮かび上がる。それを克服し、きっと大丈夫だと自分を信じこませ誘うというのが通常のプロセスなのだ。少なくとも僕の場合は。
しかしこうした懸念なく、断られる可能性はあるにしても、自分という人間を拒絶する可能性はない自信を持って遊びに誘える人がいるのであれば、その人のことは友達と読んで差し支えないのではないだろうか。
これに従って数えてみると、どうやら僕には3人の友達がいるらしい。自分の場合、一度誘ったのに既読すらつかずに無視されたり、年単位で連絡が途絶えてしまうと、一気に誘いにくくなり、「ああ、もう今更友達って呼んだら迷惑かな」などと思ってしまうのが難点だ。しかしまあ、3人ということは、だいたい9年に1人くらいは友達ができている計算だ。あと3回オリンピックを鑑賞する頃には、新しい友達ができているといいなあ。