5月FOMCを解説です
注目の24年5月FOMCが終わりましたね。
さっそく、発表された内容・パウエル議長会見について解説していきます。
この記事では
①FOMCの結果・声明から読み取れること
②パウエル議長会見から読み取れること
これらをわかりやすく解説していきます。
✅まずは発表前の状態を確認
✅利下げ回数の予想が徐々に減少
まず、年初や3月くらいは年間の利下げが5.6回と想定されていました。
それが徐々にその予想も修正され、今や1回くらいとも言われています。
前回FOMCがあった3月Fed watchでは、FRBは6月に利下げを開始、
そして、9月12月と年内3回利下げの予想が有力でした。
しかし、4月に発表された雇用統計や消費者物価指数(CPI)などは非常に強く
、経済指標が景気の強さやインフレ圧力を示す形に。
よって早期の利下げ観測後退。
これが4月発表
雇用も物価も強い結果となっていますね。
さらに、4/30に発表された米雇用コスト指数も
上昇率が市場予想を上回り、労働インフレの強さを確認。利下げ観測はさらに後退することに。
✅3月のFOMCのおさらい
3月FOMCでは、経済見通し・ドットチャートが示されましたが
失業率の低さやインフレの高止まりを指摘するものでした。
✅3月のパウエル議長会見
パウエル議長会見は、年内利下げを示唆するややハト寄りと言われました。
・1月のインフレ指標はかなり高かったが、季節的な影響があったと考えられる
・1月と2月分のインフレ指標を合わせて考えても、全体像は変わらない
・力強い雇用自体は利下げを見送る理由にはならない
など直近のインフレを一過性とし、利下げに意欲を見せていました。
今回は、もともと利下げもなく政策金利は据置き見通し。
それ以上に今後の政策がどうなるかのカギを探るFOMCとして注目されていました。足もとではインフレの根強さが続いており、パウエルFRB議長が高金利長期化を強調するかどうか、QTを縮小はどうか、といったところですね。
では、結果を見ていきましょう。
✅24年5月FOMCは金利据え置き
まず、FOMCの結果から見ると"金利据え置き"これは予想通りだったと思われます。
では、声明文をチェックしましょう。
✅声明文
声明文には
①制先金利は予想通り5.25~5.5%を維持。6会合連続の据え置きに。
②この数カ月間は2%の物価目標に向けた進展が足りなかったと利下げが先になりそうと捉えられる文明を明記。
③量的引き締め(QT)のペースを6月から月600億ドルから月250億ドルに引き下げる緩めることを決定
④インフレ率について依然として高水準と内容を維持
金利については今まで通り、利下げが遅れそうなのも想定内も
QTの縮小は月300億ドル程度と思われてましたが、250億ドルまで緩める緩和的なサプライズと言えそうです。
そしてパウエル議長会見も見ていきます。
✅パウエル議長会見
・インフレは依然として高すぎる
・経済は目標に向かって大きく前進した
・インフレはさらなる進展の欠如を示唆
・インフレは顕著に緩和したが、依然として目標の2%を上回っている
・労働市場は依然として比較的逼迫しているが、バランスは改善している
・FRBは会合ごとに意思決定を継続
・FRBがインフレ率の低下に自信を持てるようになるまでには、これまでの予想よりも時間がかかる可能性が高い
・短期的なインフレ期待が高まっている
・利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し
・金融政策は時間とともに十分に抑制的になっていく
・金利がピークにあるかどうかはデータ次第
・堅調な労働市場それ自体はインフレの問題を引き起こすことはない
・次の行動が利上げになる可能性は低い
・政治は考慮しない
・スタグフレーションは想定しない
短期的なインフレ懸念も意識するも、利下げが後退しそうというほぼ市場の想定通りの内容といったところですね。
✅金利は低下、株価は上昇で反応
FOMCの結果・パウエル議長会見を受け
金利は低下、株価は上昇という反応に。
・4時半時点の株価
そして金利
市場は利下げに時間がかかるとは想定通りで、サプライズもなし。
それ以上に量的引き締めQTの予想以上縮小は、サプライズ的な要素だったのではないでしょうか。
しかし、上昇した株価も引けには行ってこいとなってしまいました
QT縮小によってペースは緩やかになっても、Higher for longerが続くのは変わらないということかも。
✅まとめ
今回のFOMCでは金利据え置きや、利下げが遠のくというのは市場の想定通りでしたが、QTの縮小という変化が生まれました。
思ったほどタカな内容ではなかったと捉えられたようで、警戒されていたところに安心感の株買いとなっています。
しかし、今後も雇用統計など重要イベントは続きます、次のFOMCは6月11.12日です。
今回の結果を踏まえて市場がどこを意識していくのかチェックしていきたいですね。
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