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☑️RENTを観たい

タイトルの通りです。
"want to doリスト"の中でもかなり初期にリストアップしていた項目です!
先日、念願叶ってRENT JAPAN TOUR 2024を観てまいりました。

本作は私がまだ大学生だった頃、ミュージカル好きの担当教授に勧められた作品でして、
・HIVやセクシャリティなど、制作当時の社会背景が盛り込まれている
・才能溢れた若者が遺した大作
・多種多様な名曲
・エネルギッシュな演技
のようなキーワードが強く印象に残っていました。

ここ数年、日本語版などの上演もあったように思いますが、諸事情により観劇機会がなく…。
この度ようやくこの目にすることができて本当に幸せでした。

以下、作品内容に触れての感想となりますのでご注意くださいませ。








ミュージックナンバーRENTについて
幕が上がって一番最初にテンションが上がった瞬間でした。
マークとロジャーを中心に、崖っぷちに見える各登場人物がそれでも力強く歌う、そんな姿にこちらも元気をもらいました。
生バンドによる演奏も素敵です。
なおマーク役の山本さんのお声がオリジナルキャストの方とそっくりという噂を事前に聞いてはいましたが、まさに普段聴いている映画版サントラと似た声質の歌声で、圧倒されました。

ミミちゃんについて
登場人物の中ではミミちゃんが一番好きです。
Out Tonightは特にミミちゃんの魅力が詰まっていて、「目と耳が幸せだぁ」と感じながら浸っていました。
曲中、纏めていた髪を解くとキラキラが舞い散る演出があるのですが、「なるほど物理的にキラキラさせてるのね」と把握する冷静な自分と、「うわぁー!ミミちゃん!輝いてる!」と熱狂するミミちゃんファンな自分がいて…。
今になって振り返ってみるとなかなか面白い精神状態にいたようです。
ミミちゃんは自分の感情にしたがって生きているようで、そんな姿が周りに影響も与えて…本当に眩しい存在だと思っています。

ラストの演出について

ラスト、マークが彼のカメラで客席を舐め回すように撮影してくれたのも印象的でした。
正確にはカメラ型の照明で、向けられた瞬間は「眩しっ!」と目を閉じてしまったのですが、1階席、2階席、3階席とその光が徐々に照らし出していく光景は非常に美しかったです。
思わず目を閉じてしまうほどに眩しい光、あれはマークの生き様の眩さであると同時に、彼がカメラ越しに見つめる人々の輝かしさなのかな、なんて妄想までしてしまいました。

感想まとめ

no day but today.と歌われるように、刹那的な作品という印象です。
それぞれの登場人物たちが今を精一杯生きている、その輝きが目に焼きついて離れない、そんな作品でした。

また同時に、文学的な作品だという印象も受けました。
様々な生き方をしている多数の人物が登場しているため、一度の観劇では理解しきれず、(というかそもそも英語をきちんと理解しきれているか自信もなく…)観劇の度に解釈が変わる作品なんじゃないかと感じています。
時間と金銭に余裕があれば、何度でも劇場に通って、「今回はこの登場人物視点で観てみよう!」なんて楽しみ方もできそうです。

定期的に出てくるVoice Mailも印象に残りますよね。
各登場人物たちがどのような家庭環境にいてどのように育ってきたのか、うっすらとしか分からない一方、そのうっすらとした情報から彼らの背景を想像するのも楽しいです。
また作品後にどのような人生を歩んでいくのか、どのような人間関係を積み上げていくのかなど、想像の余地が多く残されているのも魅力だと感じます。



思いがけず感想が長くなりましたので、今回はこのあたりでおしまいにしようと思います。
自分自身の解釈がふわふわしている自覚があるため、他の方の感想も拝見したいなぁなんて思っています。
観劇は劇場にいるその瞬間だけでなく、後から余韻に浸ったり他者の感想を読んだりと、楽しい時間が続くところが素敵ですよね!

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