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Wanderlust

新しい考えに触れたくてドイツを旅をしたら、日本がいかに遅れているかを思い知らされた話。

なぜドイツ

私が通っていた大学では選択必修科目で「ドイツ社会学概論」「ドイツ社会学演習」という講義がありドイツ以外の国にも、10カ国ほど同じような講義が開かれている。

別段興味があったわけではなく、ドイツ系の講義を受け持ってる先生は楽単だからという理由で履修登録した。(先生ごめん)
その先生が出演してる旅番組やドイツ映画などの映像を観てリアクションペーパーを提出するだけのめちゃくちゃ楽単だった。

大学が出席に対して厳しく5回目の休みで失格で、ギリギリを攻めて4回休むとテストが満点でも評価が「可」になる。(うちの大学は上から秀/優/良/可/不可=落単)
成績がどうなろうと、どうでもよかったので有休という感覚で必修科目ですらきっちり4回休んでいた✌︎('ω')✌︎
(パパ、ママごめん)

ただ、このときに受けていた「ドイツ社会学概論」は毎回出席し、次週が楽しみで予習をしてしまうほどハマった。
ドイツの街並みや古城、食べ物や歴史文化はもちろん、それ以上に信じられないほどの高福祉社会であることがドイツに魅せられた一番の理由だった。

この講義を受けてから学生の間にドイツへ必ず行き、高福祉な社会を実際に見たい!と思い、四年生の春休みにドイツと諸外国を自転車で巡る25日間の卒業旅行へでかけた。

いざフランクフルト到着

フランクフルト国際空港に到着し、宿泊先までは自転車で向かい、翌日にフランクフルト中央駅→ヴュルツブルク駅へと電車で移動した。

↓フランクフルト中央駅
(中央駅とつく駅は基本的にハウプトバーンホフと呼ぶ)

ドイツの駅には改札も階段もなく、階段がある駅には必ずスロープが用意されている。
日本の鉄道は電車とホームの間が広い隙間があり、駅員が渡り板を設置しないと車椅子は乗車できない、人も金も時間も手間もかかるクソシステム。
しかしドイツの電車の扉には、自動的に隙間を埋める板が乗り場まで伸びてくる。
車椅子やベビーカーはもちろん、お年寄りにも小さな子供にも安全で、かつ、人員を省ける。

電車内にはベビーカー、自転車、車椅子、リードに繋いだままの犬を乗せられるスペースと、荷物スペースのない普通の座席が区別されている。
犬と自転車を乗せるときは専用の切符が必要になるが、一日中有効なので電車降りてもその日のうちであれば有効である。
一台あたり6,50€で大体700〜800円くらい。
お金を払っているので肩身の狭い思いをせずに済むと思うと安い。


普通座席と荷物を置けるスペースは高さによって区切られていて、2階建てのような構造になっており、お互いが干渉し合わないように工夫されている。(ちなみに荷物を乗せていい車両には自転車のマーク🚲がある、めっちゃおしゃれで可愛い)


これだけでもすごいのに、さらに驚いたのが

「子供専用の車両」や「一言も喋ってはならない車両」が設けられている

このことに驚きを隠せなかった……。
子供専用車両ではおもちゃがあるキッズスペースがあり、長距離移動でも心配いらない。


このように多様性を受け入れられてる国では、人それぞれの事情に合わせた選択肢があって、自分にとって快適なものを選べる社会がすでに構築されている。
「多様性を受け入れる」ことを目に見えるハード面から整備していくことで、「他の人の在り方」を受け入れようという意識が芽生えるのではないかと思う。
行動力があり設備が整っている本物の先進国を目の当たりにすると、日本は遅れているなぁと思い知らされる。


※ちなみにドイツ鉄道(DB)は国営、このような設備は国が主体で行っている。
早く海外にいける世の中に戻りますように…。

ドイツの新幹線みたいなやつ↓

中身↓


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