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会える日を迎えに行く

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3月が苦手なのでその日を迎える覚悟を積み重ねようと試みるために文章を綴る。
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#本好き

08:結婚なんて婚活なんて

08:結婚なんて婚活なんて



辻村深月さん『傲慢と善良』読了。
SNSでも話題だった。
あまりにも話題すぎるドラマと本は避ける傾向がある。
ミーハーの4文字が頭に浮かんで、本当は興味がすごくあるのに避けてしまう。
波が引いたら手に入れようかな、なんていつも思っている。
今回は、「独身アラサー」を謳っているインスタグラマーさんが紹介していて、なんだか我慢できなくなって購入。
いとも簡単に流行に乗った。
読み終えて、図書館で借

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07:前兆を見逃すな

07:前兆を見逃すな

かの有名な『アルケミスト』。
ついに手に取って読んでみた。
2時間くらいで読んだが、もっと時間をかけて読みたい。
何度でもページを繰りたい。
読んでいて浮かんだ光景を絵に描きたい。

旅に出る、大いなる魂を求めて安野光雅の『旅の絵本』が好きだ。

『旅の絵本』に惹かれていた自分を遠くに置いてきてしまっていた。
そんなことに随所で気がついた。
少年の名はサンチャゴ。
でも、小説の中で少年は「少年」と

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02:男ともだち

02:男ともだち



千早茜さんの『男ともだち』を読んだ。
(以下、内容の解説はしていませんが、ネタバレありというか、ただただ読後の熱冷めやらぬ状態で書いています。まだお読みになっていない方は、ぜひ『男ともだち』を読んでください。)

ハセオ=必要な毒の存在ハセオの存在が読後、毒のように体内を巡っている。
神名という女主人公の年齢が自分に近かったこと、千早さんの作品『さんかく』が最高だったこと、解説を書いている村山

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01:会える日を迎えに行く

01:会える日を迎えに行く


kが貸してくれた本『あしたから出版社』を読んだ。懐かしい作家の名前、忘れかけていたタイトル、読み切っていなかった本のタイトル…。忘れたくないので、ここに本の中で再会した数冊を記す。
まず、『ノーラ、12歳の秋』。12歳になる前に、寂しい気持ちを抱えて、でも当時の気持ちを遠い国の作家さんが代弁してくれることが嬉しくて読んだ本。実家に置いてきぼりにしちゃった本。夏に読むには向かないけれど、小さな地元

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