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シエスタのある毎日

シエスタって素敵な響きだと思いませんか。

わたしにはいつも、午睡が必要で。

昼だろうが夕方だろうが、眠くなったら5分でも必ず昼寝をするようにしています。

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もう何年も前のこと、いわゆるお洒落なセレクトショップで働いていました。

オーナーがいて、わたしと他にアルバイトの子が数人。

平日のシフトはひとりきり。


落ち着いた裏路地にある立地のせいか、お客様がそんなに頻繁には来ない店でした。

お昼を外へ買いに行く時は、店のドアに貼り紙をして走って行き、戻ってきたらお客様が入って来ないかアンテナを張りつつ、買ってきたお弁当を急いでかき込む、そんな毎日。


食べ終えてしばらくすると、必ず眠くなるわたし。

迷わず寝ます。

バックヤードで簡素なパイプ椅子に座って、うつらうつら。


意識を半分は表の世界に置いたまま、少しだけ眠る。

今思えば器用なもんで、ちゃんとお客様が入ってきたらパッと目が覚め、何食わぬ顔で店頭へ出ていけるんです。

ちょっとバックで在庫整理してましてん、みたいな顔してね(笑)

もしかしたら時にはうっかり深く眠りすぎて気づいておらず、「あら、この店誰もいないわ!」って出て行かれていたかもしれませんが。

とにかくそれで問題になったことはないくらいの、ゆるい職場でした。

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今も、うちにいればもちろんのこと、外でも、例えば車を運転していたとして、少しでも眠いと感じたら身体の声を聴いて、ちゃんとどこかに停めてからすぐに寝るようにしています。

5分でもいいのでちょこっと寝れば、頭も身体もなんだか生まれ変わったみたいにスッキリ。しかもお昼寝をすると、それから後の活動がとてもスムーズに進んで、なんだか今日は時間をうまく使えているな、という体感が得られます。


わたしはちょうど娘が学校から帰ってくる頃に眠くなることが多いみたいで、「ママっていつも昼寝してばっかりよね。」って言われます。

先日も吉本ばななさんのこの本を図書館で借りてきて置いてたら、表紙を見て「なにこの本!これママそのものやん!」って完全にバカにされました。

いや、いっつも服は着てるっちゅうねん!

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あ、この本はとても素敵な物語で、昼寝の話じゃありません。

ばななさんらしい、不思議な世界観のおはなし。

やっぱり普通じゃない境遇の主人公が出てきますが、すべて読み終えた時にはまるで、午睡からふわりと目覚めたような優しい気持ちになれるおはなしです。


花のベッドでひるね、なんて夢のような響き。


頭と身体に、いつも迷わず休息を。

そうして、自分の五感を大切に、いつも満たしてあげたいな。



今夜もゆっくり、おやすみなさい。


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flow into space /今井美樹


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