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おかあさんのわたしとただのわたしと
noteでことばを綴りはじめて今月で2年目に入った。
はじめたばかりのなにも分からない頃は、とりあえずnote運営のおすすめを参考にたくさんのひとのnoteを読みまくった。
憧れのnoterさんの投稿を追いかけて、このひとスキ!ってなにも考えず衝動のままにコメントして、思いがけず温かい返事がもらえて舞い上がったり、自分の投稿にスキがだんだんついていくのがとにかく楽しかった。
そのうちみんながコメント欄だけじゃなくてもっと密にやりとりしているらしいTwitterにも手を出すことにして、やり方もよく分からないままに飛び込んでいったら、さらにたくさんのひとと繋がれた。
ずっと昔から大好きな地元の会社やお店についてなんの気なくつぶやいたら、そこの社長さんとか公式アカウントにまでもフォローしてもらえて、好きな商品について直接お話することができるなんて、まるで予想もしてない世界だった。
インターネットの海で、わたしは泳ぎ方をだんだん覚えていった。
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noteができる何年も前、わたしは昔のわたしを知ってるひとが誰もいない世界で、ぽつんと生きていた。腕にいまにも壊れそうなふにゃふにゃの宝物を抱えて。
夫は、いるけどいなかった。
彼は彼の戦場で、ひとりで闘っていたから。
わたしはそんな彼を見守ると決めて、自らその世界に飛び込んだんだ。
だから、腕の中のものを守るには、ひとりでどうにかしなくてはいけないと思い込んでいた。
助けて、ってひとこと言えばよかっただけなのに。
手伝って、ってひとことがどうしても言えなかった。
壊れないように、破けないように、そっと包んで見守ることしか知らなかったわたしは、自分の腕が折れかけているのに気づかないふりをしていた。
おかあさん、ってなんだろう。
ほんとは、そんなもの知らない。
どうやったらいいかなんて、どこでも習わなかった。
なのに世界には、正しいおかあさんのあり方、みたいなものがあふれすぎていて、おかあさん、と、わたし、の狭間で、馬鹿みたいにただ腕の中のものを落とさないように、そっと見つめながらゆらゆら揺れていることしかできなかった。
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昨日、ちゃこさんのこのnoteを読みながら、ぼんやりそんなことを考えていた。
先月、企画を立ち上げたりしたことがきっかけで、新たな出逢いがいくつもあった。
noteの世界にはいろんなひとが無数にいて、属性ってなんだろうって考えさせられることがたくさんある。
ただのわたし、でいたい。
でも、いまはそれだけ見て、生きられない。
そんな風にもがいている、おかあさんの声がぽろぽろと、届いてくる。
そしてわたしもそこでもがいている、ひとりだ。
だからこそ。
こんなひともいるよ、あの頃こんな風に思っていたよ、あなただけじゃないよ。
そういう声が、同じおかあさんとして、いま息を吸うのがちょっとしんどくなっているひとに届くといいな。
なんとなく、そう思うようになった。
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属性でくくられることを嫌うひともいるだろう。
わたしはわたし、でいい。そのとおりだ。
けれど、そうもいかなくて、かっこ悪くもがいて、一番助けてほしいひとにもうまく伝えられなくて、なにもかも投げ出したい気持ちになっちゃうひとだっているだろう。
おかあさん、であり続けることは時にしんどい。
同じおかあさん、からも、そうでないひとからも、尖った目で見つめられてしまうような気がする。
わたしはわたしを生きていたい。
そんな気持ちをどこへやったらいいのかわからない時がある。そんな夜はきっと誰にも、話せない。
そんなひとに、少しでもいまの自分、を見つめるきっかけがあったらいいな。
noteはそんな場所のひとつ、だと思うから。
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わたしは、noteを書きはじめた頃から『わたしのこと』というマガジンをつくっている。
いま振り返って読んでみると、最初の頃のわたしが書いている『わたしのこと』は不思議なくらい「おかあさんとしてのわたし」が多い。
参考までに、これが「おかあさん」としてもがいてきたわたしの過去記事。
★わたしリスト/おかあさん
あなたの価値を私は知っているから ~#手書きnoteを書こう~
この頃のわたし、は、おかあさんとしてのわたし、をどう生きるかという葛藤といつも向き合っていたように思う。
それががらっと色を変えたのがこのあたり。
このnoteを機に『わたしのこと』はただのわたし、としての話がほとんどになっていったような気がする。
もちろん中にはちらりとこどものことを書いたものもあるけれど、それはあくまで話の流れとして出てきただけで、主語はいつもただのわたし、だ。
そしてここで書きはじめて一年を迎えて。
今のわたしはこんな風に思うようになった。
ようやく、わたしはただのわたし、を取り戻しつつあるのだと思う。
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ここで出逢えたたくさんのひとと一緒に、これからも泳いだりもがいたり叫んだり笑ったりしながら、ゆらゆら揺れていけたらいいな。
誰になんと言われようとも、ここはわたしがいたい場所だから。
今日もnoteの海で。
わたしはわたしともがいていこう。
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