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とことん音楽談義VOL.1~ドラムとギターが気になる曲たち♫

バレンタインの選曲が終わって、さて3月の選曲をどうしよう、春の曲を扱うにはまだ早いし…。(といいつつも、この原稿を書いている3月13日は、もう上着が不要なくらいの暖かさ)それならば!ということで以前から温めていたドラムとギターが気になる曲を徹底的に深掘りしてみようというのが今回の企画です。それでは早速、いってみましょう。
(選曲は☆キヨシ ★HIroaki)

All in Good Time  ~Larry Carlton ~ ☆
1989年リリース。強盗による銃弾に倒れ、再起不能と言われた中での奇跡の復活作。起死回生とも言える本作は彼の並々ならない復活への決意が現れています。ブルージーなギタープレイは彼の尊敬するロベンフォードを彷彿させますね。ドラムはジョン・フェラーロ、ドラムにサウンドエフェクトをしっかりかけて、スペイシーな音で演奏しています。

SMOKY ~ Char ~ ★
裏拍から入る16ビートのCharの代表作。今回取り上げたのは、USA録音でのリテクヴァージョン。プロデューサーにスティーヴルカサー、ジェイグレイドン、デビッドフォスターを迎えて、ドラムスはTOTOの盟友、ジェフポーカロが担当。裏拍に絡むポーカロ節が炸裂。曲中ではルカサーとデビッドフォスターによるギターとピアノのソロパートも収められていて、当にAORナイズドされたSMOKY。

50ways to Leave Your Lover   ~ポール・サイモン~ ☆
この曲でドラムを叩いているのはレジェンドドラマー、スティーヴガッド。
イントロから流れる独特のフレーズはマーチングバンドのドラムを意識したものだそう。「彼女と別れる50の方法」とはなんとも意味深なタイトルですが、その真意はその一つとして「私と浮気してみない?」ということのようです(笑)

丸の内サディスティック ~東京事変~ ★
東京事変のライブ盤からの選曲。作曲は亀田誠治。歌詞に「リッケン620頂戴」「マーシャルの匂い」「ラットひとつを商売道具にして」「グレッチで私を殴って(?!)」などなど、ギタリストがハッとするワードがたくさん散りばめられています。この曲のキモはコード進行。
A♭maj7 G7 - C-7 B♭7E♭7 - A♭maj7 G7 - C-7
の繰り返しなのですが、G7→C-7の進行がドミナントモーションといって音が解決する雰囲気を醸し出しているところにいろいろなフレーズを差し込むことが出来るのでプレイヤー目線で美味しい構成になっています。

RYDEEN    ~ YELLOW MAGIC ORCHESTRA ~ ☆
大ヒットアルバム「ソリッドステートサバイバー」に収録の日本を代表するテクノナンバー。ここでのドラミングは高橋幸宏のデジタルな音色の中で徹底的にアナログを貫き淡々とプレイしている点。今思えば全てデジタルに出来た筈なのにあえて人間が叩いていることに価値を見出していたのでしょう。それ故、海外公演ではギタリスト渡辺香津美が参加し、この曲でソロを弾きまくっていたのも納得がいきます。久々のYMOネタに名盤「スネークマンショー」の話題でも盛り上がりました。

BOMP ME     ~ Greg Mathieson Project ~ ★
当時、「Baked Potato Super Live」というタイトルで大きなポテトが描かれたジャケットでインストルメンタルのセッションアルバムながら日本でもミュージシャンの間で大きな話題となりました。権利の問題?なのか、タイトルもジャケットも今は使われていないようですけど。ギターはスティーヴルカサー、ドラムはジェフポーカロが叩いています。とにかく弾きまくり、叩きまくり大会の凄まじいナンバー。

今夜はドント・ストップ ~マイケル・ジャクソン ~ ☆
1979年発表の本作、ビルボード1位となり、多くのCMなどに使われていますが、ここでのドラムとギターは最高のビートとキレのあるカッティングでこの曲を盛り上げています。ドラムは、プロデューサーのクインシー・ジョーンズからファーストコールで呼ばれるジョン・ロビンソンがプレイしています。

Proto Cosmos   ~ Tony  Willians ~  ★  
1975年にリリースされたドラマー、トニーウィリアムスのソロアルバムに収録されています。ギターはアランホールズワース。レガート奏法と呼ばれる流れるようなギタープレイはあのエディーヴァンヘイレンにも大きな影響を与えました。トニーのテクニカルなドラミングに絡みつく超絶早弾きギター…この時代にこんなことをやっていた人達がいたなんて本当に驚きです。

Rock and Roll   ~Led Zeppelin~  ☆
ご存じツェッペリンの名曲中の名曲、イントロでジョン・ボーナムのパワフルなドラミングが聞こえただけで聴衆は大興奮。変拍子に聞こえるけど、きっちり8ビートで叩いています。今でもロック系のセッションの大定番ですね。

Extraction   ~ Greg Howe/Victor Wooten/Dennis Chambers~ ★ 
ギター・グレッグハウ、ドラムス・デニスチェンバースによる、これまた超絶プレイ応酬の「プログレッシブ・ハード・フージョン」とでも呼んだら良いでしょうか、とにかく鋭いキレのあるリズム、手指のリーチの長さも活かした先天的な才能に加えて研ぎ澄まされた音楽センスを持つ超人たちが繰り広げるバトルがここにあります。

The Glamorous Life  ~シーラ・E ~ ☆
1984年リリースの同名アルバムのタイトルチューン。プリンスとの共作で大ヒットしたナンバー。シンガーとしてはもちろんドラマーとしても素晴らしく、日本では安室奈美恵のツアーの参加でもお馴染みです。

Sunset  ~Cozy Powell~  ★
ジェットレコードから「飼い殺し」としてリリースしたアルバムを2枚とも没にされるなど苦悩の時期にコージーの誘いに応じてゲイリームーアが録音したナンバーと言われています。全編、哀愁漂う泣きのギターは羽生結弦くんのテーマ曲でお馴染み「パリの散歩道」に勝るとも劣らない泣きのギターを聴かせてくれます。実際、羽生くんの「パリの散歩道」はライブ盤ですが、この曲に入る直前にこの曲のテーマを1フレーズ弾いています。
コージーとゲイリーの共演の貴重な1曲。

チュニジアの夜 ~ Art Blakey & The JAZZ Messengers ~ ☆
JAZZドラマー、アートブレイキーの代表作。スタンダートとして様々なアーティストがカヴァーしていますが、なかなかアグレッシヴなナンバーに仕上がっています。ナイアガラロールと呼ばれる独特のプレイスタイルを持ち、親日家としても有名で生前、何度も日本公演を行なっています。

INTO THE ARENA  ~Micheal Schenker Group~ ★
日本人ギタリストに大人気のマイケルの自信のグループとしての1srtアルバムに収録されているインストナンバー。B'zの松本孝弘さんのソロアルバムにも収録されていてB'zのライブなどでも演奏されたことがありました。ドラムスは意外にもサイモンフィリップスです。(ライブではどうしてもコージーパウエルのイメージが強いですが)マイケルの評価が日本でこんなに高いのは哀愁漂う泣きのフレーズが日本人の演歌な心に響くからでしょうか。

Stop Loving You  ~TOTO ~ ☆
1988年リリースの「第7の剣」に収録。ボーカルはジョセフ・ウィリアムズがとっています。スティーブルカサーとジェフポーカロのコンビですが、先に紹介した「 BOMP ME」のアグレッシヴさとは対照的に計算され尽くした完璧なAORサウンドに仕上がっています。

SATURN   ~Kyoji Yamamoto ~ ★
締めの一曲はこちら。ドラムはなく、ギターとキーボード二人でのDUOナンバーですが、先に紹介したマイケルシェンカーやゲイリームーアに勝るとも劣らない超絶「泣き」のギターの世界に浸ってみてください。

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