飢
美味しい食べ物を食べた
最高級だ
これまで食べたものが全部
優等生みたいに1歩、後ろに下がる、
美味しかったから
最高だから
消費
1度知ったその味を
もう一度だって食べたい
最高だから
じゃあ今まで食べてたものは
もう要らない?
消費
足場がふらつく
急に得た浮力
最高を決めるのは誰
他人?自分?
いつ来るかわからないその最高は
最も高いというその文字通り、
気付いたら1番高いところに居るみたい
でも本当は気付いてる
振り返ったら見えるその高さを
自分が1番知っている
あれは最高だったなんてことは
いつも時間が経ってから気付くんだ
だからまだ、まだ、
今が最高なんてわからない
それはあとからわかるから
過去はいつだって最高だ
だって過去だから
私はプチトマトが食べられない
でも世界で1番、最高に美味しい食べ物がプチトマトだって言う人も、もしかしたら居るのかも
多分居ると思う
その人にとって私の最低が
最高になることだってあるみたい
不思議
でもそういうものなんだと思う
私が好きなヨーグレットも、びっくりドンキーのチーズバーグディッシュも、meijiのフルーツオレだって、他の人からしたら最低なのかも
ちょっとだけ悔しいけど
だから最高なんて
他の人が決められるものじゃないんだと思う
評価の高いお店も、レビューで1位の商品も
自分の好みに合わなくてしょんぼりして
なんだか裏切られたような気持ちになることもある
1人がいいね、って最高のレッテルを貼って
その上から他の人がまた重ねて貼って
たくさんの重なった最高のレッテルは
「皆の最高」に化ける
いつの間にか自分の最高が見えなくなる
隣の芝生はどうやら青く見えるようで
私の芝生は元々何色だったかな
他人に押し上げられた最高が
重みを増す
最高のレッテルは
重なると重くなるみたい
いつか思っていることを話すのに
そのレッテルを剥がす必要があるみたい
でもそれは自分が貼ったものじゃないみたい
剥がされた人はどう
驚いている、時々怒っている人も居る
私にとって7人は最高だ
紛れもなく、
でも、それは私の話
付け加えて
7人は私にとって最高
私の貼る最高を
7人は簡単に剥がしていいんだよ
君が苦しいなら貼らない
でも好きだよ
彼らの言う最高が
まだ来ていないのなら
それはまだ来てないんだと思う
でもこれまでが最高だったことも
彼らは知ってるから
どうか幸せでいてね
涙を見せることは罪じゃないから