ミームコイン×NFT の新概念"アートコイン"とは?
MIMICです・👅・
NFTで年内100万円売り上げ目指すクリエイターです。
本記事では、最近ローンチされた"アートコイン"のプラットフォーム artrun.io についてリサーチ内容をまとめながらアートコインについて記していきます。
artrun.io はどういうサービスなのか?
artrun.ioはZoraチェーン上で稼働する"アートコイン"の作成と取引を行うためのプラットフォームです。
アートコインは24時間の期限付きでミントが可能で、発行上限は決まっておらず、期限内にミントされた数がそのアートコインの総数になります。
↑のリンクは実際にartrunが発行している$RUNというアートコインで、discriptionに説明が書いてありますね。
artcoins(memecoin nfts)と書いてある通り、アートコインとはミームコインの性質を持つNFTということが推測されます。
発行されるNFT自体はBaseチェーンのようです。(アートコイン発行時にチェーンの選択ボタンも表示されませんでした)
artrun.ioで作成したアートコインがZORA上で表示され、通常ZORAで作成したNFTと同様の表示がされます。それがアートコインであるかどうかは特に示されていません。そもそもアートコインという独自規格ではなく、Zoraで採用しているERC 20z規格のトークンをアートコインと呼んでいるので当然ですね。
※チェーンを指してるときはZora プラットフォームを指してるときはZORAと書き分けています
ERC 20zは、ERC 1155のメタデータを全て継承するトークンで、必要に応じて(取り引きの際などに)ラップ/アンラップを行うことができます。これによって、NFTのセカンダリーマーケット(二次流通市場)をオフチェーンのマーケットプレイスからオンチェーンに移行させたというわけです。
セカンダリーマーケットがオフチェーンからオンチェーンに移行したことで、一時期クリエイターにとって大きな問題となっていたマーケットプレイスがロイヤリティ設定の主導権を握っている状態から、オンチェーンでの管理になり、永続的な報酬が見込める環境が整備されたということになります。
次はartrun上の表示を見てみましょう。
画面右上に『NFT mode』と『Token mode』の切り替えボタンがあります。
NFT modeはBase上のERC 1155状態のトークンの取り引きであり、Token modeはNFTをラップしてERC 20zになったUniswapプール上のトークンになります。
こちらはアートコイン作成のフォームです。
コレクションを選択(もしくは新しく作成)し、名前、ティッカー、ディスクリプション、画像をアップするだけの非常なシンプルな設計になっています。
一般的なミームコインのローンチパッドの場合、トークンの総数や運営保有量などの設定ができる場合もありますが、artrunで発行するアートコインは、前述の通り作成から24時間以内をミントの期限とし、その期限内にミントされたトークン数がそのまま総数となるためこのようなシンプルな入力内容になっているようです。
アートコインは新しいか?
アートコインはミームコイン+NFTのハイブリッドなトークンですが、このアプローチはartrunが初めて提唱しているかというと、そうではありません。
記憶に新しい、ERC 404(ERC 20とERC 721の混合規格)や、その改良版として打ち出されたDN 404もFT(ミームコインなどの代替性トークン)とNFTのハイブリッドトークンであり、単に規格や仕様としての面白さであれば404規格の方に軍配が上がるように思います。
また、そもそもERC 20とERC 1155のハイブリッドトークンをミームコイン+NFT(?)と呼ぶのは正しいのか?という疑問が個人的には生じております。
一方で、元々ZORA自体が培ってきたソーシャルミントのカルチャーと、そこについてきているクリエイターやコレクターにとっては分かりやすく丁度良い機能ボリュームで親しみやすいものであることは否定できません。
ミームコインマーケットが熱を帯び、NFTが高価格1/1から低価格ソーシャルミントに移行している現環境においては、アートコインという概念は必要に迫られて登場した概念とも言えそうです。
別文脈での ミームコイン NFT
アートコインはERC 1155のNFTをERC 20zでラップ/アンラップできることを指して"Memecoin NFTs"と表現していましたが、こちらの投稿が指している"Memecoin NFTs"は別の概念です。
ミームコイン市場が劇的な盛り上がりを見せている中で(彼らはその盛り上がりを"cult"(カルト)と呼んでいます)、ミームコインを発端としたNFTプロジェクトや、逆にNFTプロジェクトがミームコインを発行するケースが増えています。
このような ミームコイン+NFT のハイブリッドなプロジェクトの呼称として Memecoin NFTs が使われる場合があることも覚えておきたいところです。
アートコインはクリエイターにとって新しい収益源になるか?
結論から言うと、現状は厳しいでしょう。アートコインの良さはセカンダリーマーケットがオンチェーンに移行されたことによる流動性の担保とロイヤリティの獲得です。
これはつまりトークン保有者が大量に存在することを前提としたうえでメリットを感じられる仕様であり、そもそもソーシャルミントの獲得数に課題を抱えてしまう現状ではアートコインの良さを享受するレベルではありません。
また、今クリエイターが抱えている課題はソーシャルミントの報酬単価が安すぎることであり、さらにその低価格ミントですら数を稼ぐことが困難です。
大量のミント数を前提としたセカンダリーマーケットを収入源と見込むのは夢のまた夢と言って過言ではないでしょう。
加えて、コレクターがNFTをミントする動機がセカンダリーでの取り引きになると、長期的に健全性が保たれることは見込めなさそうです。
ブロックチェーンゲームの多くが、報酬が目的化することでゲームとしての本質を楽しむユーザーを抱えられないことと同様に、ソーシャルミントは単に作品へのリアクションとして成立するものでないと結果的に衰退していくのではないかと思います。
アートコインの将来性
アートコインがZoraのプラットフォーム上で成立している概念である以上、ZORAが今後もクリエイターやコレクターを抱え続けられるかによります。
また、セカンダリーマーケットでのロイヤリティ獲得はEthereumチェーンが抱えている課題であり、他のチェーンではコントラクト上で制御できるものもあるため、チェーンの選択権があるクリエイターにとってはそこが優位に働くかというと、そこまでのインパクトは感じません。
投機として見るには、ミームコインと同様で宝くじのようでもありババ抜きでもあるので注意してください。(既に勝手にクリエイターの作品を使ってアートコインを発行している例が見られます)
こういった新しい概念や選択肢が増えること自体は面白いことですし、積極的に試していければと思った次第です・👅・(途中、顔文字使うの忘れてた…)
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