コロナ禍のサンチアゴ巡礼(中断)
ビルバオのグッゲンハイム美術館が23周年記念で無料、という記事をどこかで見て、何それ23年て区切りなの?とぼんやりと頭に残っていたところへキリスト教の巡礼の歴史を見て、歩く巡礼かあ。しばらく時間があるのでしばらく歩くのもいいな、と思いたち、じゃあビルバオから歩いてみようとさくっと決断、10月中旬。
結論から言うと通り道であったアストゥリアス州がロックダウンし、移動が困難になりそうだったので手前で引き返してきたのでサンチアゴのお墓までは辿り着けずです。今パリでこれを書いています。
ビルバオからサン・ビンセント・デ・ラ・バルクエラまで180kmぐらい?を歩きました。
巡礼ハイライトを順番に:
ビスカヤ橋(ポルトゥガレテ - ゲチョ)
吊られたケーブルカーが川の上を行き来しています。両端に歩行者が乗り、真ん中に車が乗ります。生活の足なので0.45€。
巡礼路はこんな感じ
たまに車道を歩かなければならない時もあるけど大抵は綺麗に整備された道か、もしくはとても歩きやすい雑木林の道ばかり。
わたしが歩いたのはカミーノ・デル・ノルテ camino del norte (北の道)スペイン北部の道なのでいつも海が見えていた。
夏なら泳げそうなスポットがいろいろ
そして魚介類がもちろん美味しい。疲れたら近くのバーで
Una caña(ビール)か un vino tinto(赤ワイン)をタパスと頼んだり
グエメスの宿
ここは歴史のある有名な宿でとても広い、とても暖かい宿だった。スタッフは皆ボランティアで夕食も朝食もみんなで一緒に食べる。夜の会で創始者エルネストさんが話をされる。「みなさんは人生という大学に通う生徒だ」
フランス人が多い。フランス語でみんなとおしゃべり。
馬や牛があちらこちらで和ませてくれる
サンティリャナ・デル・マル
石畳の素敵な町でした。
アルタミラ洞窟
のもちろんレプリカなのですが来てみたかった場所の一つです。もちろんガラガラでした
犬たち
あちらこちらで犬が放し飼いにされています。人懐こい子もいますが威嚇して来たりギャンギャン吠える子もいます。犬怖い人には辛いかな?
カンタブリア名物、シードルを高い位置からそそぎ入れるパフォーマンスをみたいがためシードルを注文。
シードルと共にオリーブの実と小瓶に入ったものを出してくれた。「ニンニクのスープだよ(sopa de ajo)」とのこと。濃いブイヨンと卵が入ってるのかな?とても美味しかった。そしてこれ全部で1€だって!
ここで先に行くか引き返すかを決めようと観光局に行ってみたがスペインの州ごとのロックダウン事情もよくわからなくて結局引き返すことにした。バスでサンタンデールまで戻ってサンセバスチャン行きのバスに乗ることにした。巡礼ここで終わり!
サンタンデール街並み
数日前に通った時は大雨だったので早足で通り過ぎたのだけど天気がいいとやはり印象が全く違う。
フニキュラーで登ってみる
そしてここで入ったバーでビールを頼むとまた「スープ」を付けてくれた。チキンブイヨンのような濃いスープで温かい。こちらもとても美味しかった。
サン・セバスチャン
ピンチョス、タパス巡りがとても楽しい。バーだらけなのだ。魚介類の凝った料理をおつまみ感覚で食べられるのはとても嬉しい
結論として、この時期にこの旅行ができて本当によかったと感じます。
10月のスペインの柔らかい日差し。夏のそれとは比べ物にならない、
それはもう優しい優しい日差しなのです。巡礼路を歩くなら10月は間違いなくベストシーズンでしょう。
好きなだけ歩いて、好きな場所に泊まる。好きなものを好きな量だけ食べて好きなだけ休む。すべてあなたが決めていいのです。あなたは自由だ。それを思い出したいなら歩く旅をしてみませんか。