友達が一人減った日

悪い予感ってすごく良く働くもので。
「こんな結末にだけはなってほしくないな」っていう「こんな結末」を迎えてしまった。
ただその結末は私が予感していたものよりずっと重くなって終わってしまった。

高校からの友達。だった。
なんでも話せるし、なんでも相談しあえる関係。だった。
3つ上の人とお付き合いしていて、大学卒業とともに結婚するんやって言ってたのが半年前。
祝福の気持ちしかなかった。

年が明けてすぐ、「(確証はないけど)彼氏が浮気してる(っぽい)」という通話があって。
結構前にその彼氏さんを紹介してもらったとき、嘘も隠し事もできない誠実そうな印象を受けたし、その印象は後にも先にも崩れることはなかった。
その彼氏さんが浮気をするというのが、どうも納得いかなくて。
「証拠も何もないけどそうに決まってる」から始まり、「結婚前に自分も最後の男遊びしたんねん」と続くわけ。
どうもこれ、あの子が「自分が男遊びしたい理由を無理やり作ってる」ようにしか感じなくて。

私言ったの。
「もし証拠があったとしてもそれはあなたが男遊びしてもいい理由にはならないし、そうじゃなかった時には婚約破棄だってされるかもしれない。もしバレなかったとして、私は貴女に『結婚直前にそういうことをした』って罪悪感を持ちながらこの後の結婚生活を送ってほしくない。」って、かなり必死だったと思う。
でも、なんか納得いかないような鈍い反応が返ってきて、その日の通話はすごく悪い後味を残して終わった。

私は決して、「結婚前に」そういう事をすべきじゃないとは言ってない。
私だって、今の彼氏と付き合う前はワンナイト余裕な感じだったし、そこそこクズいこともしてきた自覚はあるよ。
それも大きく見れば「結婚前」。
そういう意味では、別にシたけりゃシたらええんちゃう?くらいな感じ。
ただそれは、ちゃんと交際してる人がいるだとか、婚約しているだとか、もちろん結婚相手だとか、そういう「一緒に将来を見てる大切な人」がいるかいないかで話は変わる。
その子にはその「大切な人」がいるんだから、シたくてもシたらあかんやつなわけ。

この間、その子からLINEが来てて。
「婚約破棄された」
「浮気や思ってたら違った」
もうさ、「あっ…(察し)」だよ。

うん。違うと思ってた。私。

だからかなり本気で言ってたつもり。
嫌われる覚悟で「ダメなもんはダメ」って。
でも今さら後の祭りよねって。私の中のドライな部分がサラッと言った気がした。

正直、どうでもよかった。
私が相談に乗ったのにとか、なんでもハイハイって聞く人がほしいってわけじゃない。
そのまま余計なことしないで幸せになってほしかった。
ただ私は、あの子の中にわずかでも良識が残っているなら気付いて踏み止まってほしい、という気持ちだった。
結果としてあの子が自分でそうしようと決めてやったこと。
その結果が本人の思わぬ結末に行き着いた、ってだけのこと。

身から出た錆だよ。

なんかいろいろどうやったとかああやったとか送ってきてたけど、結局自分がシたことについて反省というか、後悔というか、そういうのは一切ない。
私に「間に入ってくれ」くらいの感じやし、さすがにそれは「嫌だ」って断ったよ。
むしろ、「だからあかんって言ったやん」って返した私に逆ギレするくらいの自己中さ、勝手さ、ワガママさに、なんか一気に引いた。

きっともう、前みたいには戻れないんやろうな。
たぶんブロックされてるし、その直前の最後にきたのがこれやもん。

"なんで本気で止めてくれへんかったんよ"

はいはい、ドンマイドンマイ
地元に残ってる共通の友達には事の顛末を話して「私のこと悪者にしようとしても信用すな」まで言うてる私、けっこう悪女なんかね?
うふふ。

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