【半歩踏み込み、そして半身を委ねる】~正直なコミュニケーションを大切に~
いきなりですが、私は「人付き合い」があまり得意なほうではありません。20代の頃は一種のコンプレックスになっていた感は否めませんが、30代に入ると「皆さん、あまり人付き合いは得意ではない」ということに気づき、むしろ人付き合いがたのしくなりました笑 得手・不得手はあったとしても、人間生きているかぎり誰かとかかわらずにはすべてのことが成り立たないので、「自分なりの人付き合いの姿勢」は持っておく必要があるかなと。
もちろん、人付き合いは相手のあることですので、相手に合わせる必要はありますが、合わせてばかりでは自分というものを見失い、お互いにとって良い人間関係とは言えないでしょう。さまざまな人付き合いを通じて、私なりに心がけているのが「(相手の意見に)半歩踏み込み、(自分の考えを)半身相手に委ねる」であります。
一対一であれ、複数人であれ、コミュニケーションが求められる場面において、基本的に”大人しくしている”ほうが波風は立たず、好い印象は抱かれなくとも、悪い印象は抱かれないものです。しかしながら、悪い印象を抱かれないから良いというものではなく、必要あってコミュニケーションをとる場合(ビジネスや勉学など)、常に受け身の姿勢でいては、印象にすら残らず本来的な意味でのコミュニケーションが取れていないようにも思います。
そのため、私の場合は多少の失礼・生意気さはあったとしても、努めて自分の考えや提案を口にするようにしています。「この人はこういうこと言うと、眉をひそめるだろうな。怒られるかな、距離を置かれるかな?」とややヒヤヒヤとしながらも、年配であれ家族であれ、友人であれ年下であれ、”言いたいことの半分”は必ず伝えるようにしています。半分伝えて、伝わらなければ、距離の取り方というものがお互い納得した形でとれるのではないかなと。
あくまで経験則の範囲での話なので、どなたにでも通じる再現性があるかは不明ですが、自分としては一番ムリのないコミュニケーションの姿勢なのかなと感じています。「半歩踏み込む」って、毎回ちょっと勇気がいるんですが(同じコミュニケーションは二度と成立しないので)、どのような反応であれ「半身を相手に預けてみる」と、案外たのしいやりとりになるから不思議です。
「こんなこと言っていいのかな。。」と感じる人ほど、少しだけ踏み込んで自分の考え・提案を伝えてみましょう。そもそも、本当の意味でのコミュニケーション能力とは、「いかに自分が苦手とする人と、会話をできるか。分かり合える部分を見つけられるか」だと、私は思っています。だって、親しい人とは多少の言いすぎ・言葉足らずでも会話は成り立ちますし、価値観を同じくする人とコミュニケーションをとれるのはある意味当然なので、それをスキルとは呼ばないかなと。「こんなこと言っていいのかな。。」と思っている時点で、相手のことをよく考えている証拠ですから、ありのままの気持ちを正直に相手へ伝えてみましょう。
いつの時代も人の悩みの一番目には、「人間関係」がくるものと感じています。それは言うまでもなく、人間は一人では人間になれないからです。行き過ぎた個人主義は、何よりもその人自身に不幸を招くものと認識しています。善き人間関係は、正直なコミュニケーションから。相手に理解してもらえないことを恐れるのではなく、いま相手と向き合っているこの瞬間を大切にしたいですね。とりあえず、感じたままの気持ちを素直に相手へ伝えてみることです。プライベートも、仕事も。すべてはそこから始まるものと、折に触れて感じています。自分が不安なときほど、相手も不安であることを忘れないことが大事ですね。人間関係とはそういうものだと理解しております。むしろ、正しいコミュニケーションをとることに神経をすり減らすのではなく、1年365日を正直に向き合えるか(相手も自分も)のほうが大事かと。失敗をしても大丈夫、だからこそ人は人を求めるのですから。
【余談】
ちょっとカッコつけて書いてしまいましたが、「世の中にはどうしても分からない人」はいます。無理はしないことです。むやみに動けば、がんじがらめとなる人間関係にこだわるよりも、まずは素直に自分の心のアンテナが向く方向に、人付き合いを進めていくほうがいいかと。「博愛の人」であれれば理想ですが、それは人生の終わりごろまでに取っておいてもいいかなと笑 なので、まずは今正直に向き合える人とのつながりを大切にしたいですね。「自分がどうしようもないほど愚かな人間だと分かったうえで、それでも付き合ってくれる人」を見過ごしてしまっては、人間関係もヘチマもないと感じています。「無い物のねだりの有るもの忘れ」とならないよう、良い出合いを求める前に、まずは身近な人との交流を落ち着いて見守っていくことが、万事につながるのではないかと。何事も、当たり前と思ったときには、いつの間にか消えてしまっているので、「遠いあの人」を追い求める前に、「いつもいる身近な人」との会話を丁寧に行っていきたいと感じています。人と人、人生とはそういうものだと思っています。
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