ささやか物語⑥人生の緩みは背筋の緩み
こんにちわ。ミミです。
ミミの学生時代のささやか物語
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先日、ミミは友人の仕事の関係で少しだけ学生とお話しする機会があった。
その中でとても印象的だった子が居た。
彼女は、見た目がとても派手で、いわゆるギャルと言われる部類の子だった。華奢な体には釣り合わない程ごついアクセを付けていた。
話している間、彼女は友達と携帯を触ったり話たりしていた。スピーカーとして話している人からしたら心地良いものではないので注意を度々受けていたが、「え、うち〜?」見たいにおちゃらけて返事をしていた。
私はなんだか時間があったので、その教室と彼女を観察してみた。
*うるさいギャルを遠巻きに見ている気の弱そうな男子や
*私は関係ないと完全シャットダウンで無視を決め込み真面目女子
*もはやそんな状況よりも、眠気や自分と戦っている数名
いつの時代もたいして変わらないなぁ。と思って見ていた。
しかし…そのギャルをずっと観察していると少し面白い事があった。
実は彼女は誰よりも自己中心に見えながら、誰よりも周りの目を気にしていて、
何か発表をしなきゃいけない時間は、教室全体の人を見て、少し不安を覚えるのかお守りのように付けたアクセを一瞬触る。
彼女は、縦横無尽に人生を謳歌していそうなギャルの扮装をしているが…人目を気にして足が竦む自分を、アクセや化粧でカバーして立っているのだと。
なぜなら、アクセなどが見えない彼女の背中は
<震えを必死に抑えている か弱い少女>に見えたからだ。
その時ポーンと
「人生の緩みは背筋の緩みだぞ!!」
と聞こえた。(実際には誰も言っていないが)
この言葉は私が大学時代の恩師から言われた言葉だった。
「良いか?人間の魂はな背中に宿るんだ。表をどんなに着飾っていようと、背中はごまかせない。背中にも緊張感を。背筋の緩みは人生の緩みだからな!」
と熱く語っていた。
それから私は、人生の過渡期がくると、なぜか背筋の筋トレをしたりしていた。
しかし、不思議なもので、背筋がついて背中が支えられると
「なんだかいけそう」な気がしてくるのだ。
いつだったか、採用担当の人が
「人柄や履歴書も大事ですけどね、私は部屋から出ていく背中を見ます。面白いくらいに人が見えますからね」とも言っていた。
また中学校時代のおじさん先生が
「風呂入ったらなぁ!耳の裏まで洗うんだぞ!匂うからな!(笑)ってのは冗談でよ。耳の裏汚いやつは受験の面接受かんないぞ!」
とも。なんつー事言うんだとは思ったが、
なんだか33年生きてきて多くの人を見ると、一理あるな。と納得する。
人生の緩みは背筋の緩み!
去り際の背中に要注意!
耳の裏まで洗う!
人生の教訓。
ギャルにこっそり教えようかな(笑)
なんて事を思ってるうちに
自分の番がやってくるのであった。
背中よーし。耳裏よーし。去り際よーし。