一人の人間がアイドリッシュセブンに命を救われたという話

アイドリッシュセブンはサービス開始から半年後くらいに始めて、大体のメディア展開やライブイベントには参加してきた程度には追っている。一織とメッゾが推し。

私は最近まで元夫からDVを受けていた。内容はざっくり言うと数年に渡るモラハラとレイプといった感じ。
わかりやすい身体的暴力などがなかった為、これがDVだと気付くのにかなり時間がかかった。そういった数々のDVによって蓄積されたストレスとダメージでメンタルが限界を迎えていた私は、年始にムビナナの発表を見て「ムビナナを観終わったら死のう」と考えていた。

お恥ずかしい話だが、私には一度も就職経験がなく、18歳からほぼずっと風俗で働いていた。内情をよく知らない人は水商売や風俗やパパ活をやっている=たくさん稼いでる、のイメージがあると思う。だが私は違った。私にはADHDという疾患があり、更に虚弱体質で160cm40kg以下という病的な痩せ型で、頻繁に体調を崩しやすかった。
なので短時間で好きなときに少し働けばそこそこのお金がすぐに手に入る風俗はとても相性がよかった。それでも普通の社会人が貰うくらいの金額を稼ぐのがやっとだった。

結婚してからは、風俗と昼職のバイトを掛け持ちでやっていた。それでも一人で暮らすには厳しい額しか稼げなかったし、貯金とかも全然出来ていなかった。
このように経済力のない人間は、配偶者からDVを受けても自力で引っ越したりすることが出来ないので、逃げる為にはもう死ぬしかないと本気で思っていた。 

だから「ムビナナが公開したら、近辺の映画館が全て上映終了するまで通い詰めて思いっきり楽しんでから死のう!」と決めて、Amazonのカートに自殺道具セットを入れたりした。元々希死念慮が強かったのでいい機会だなくらいにしか思ってなかった。

しかし3月末頃にいつものようにレイプされた翌日、これ性犯罪じゃないか?と思い立って、バイト帰りにたまたま目の前にいた警察の方に思わず話しかけてしまった。
「夫にモラハラとレイプされてるんですけどどうしたらいいですか?」
そこから警察署に行き、いろいろ話をしたら「危険だからもうこのまま家には帰せない、ホテルや知人の家などに避難してください」と言われ、急いで荷物をまとめて明け方に知人の家まで送ってもらった。深夜にこんなオタクの面倒見てくれて警察の方には感謝しかない。

避難してからの毎日はそれはもう休まる暇が全然なくて大変だった。手続きの為に何度も役所のはしごをしたしいろんなところに電話したし病院や弁護士のお世話にもなっている。まあつい最近のことなので、まだまだ大変なことは書ききれないほどあるし続いているけど。
それでも私は性犯罪者に虐げられるクソみたいな日々から抜け出して絶対に生きてムビナナを観るんだ、人生の夢のひとつがもうすぐ叶うのにゴミ以下の人間の側にいたくない!という気持ちでここ数ヶ月間ずっと駆けずり回っている。

でも私はもう大丈夫です。なぜならムビナナがあるから!ムビナナ最高!!!!!!!
公開日に観たときは自ジャンルのライブ映画最高!楽しい!でそれはもう大興奮していて、前日夜は眠剤を飲んでも眠れなくて、そのまま徹夜で映画館に開店凸してグッズを買いに走った。欲しかったものは全部買えた。

今日も観てきたんだけど、なぜか今になって「私ってこれを観るためにずっと頑張ってきたんだよな……」って思いと、アイドル達に私の努力が肯定されて報われた気がして泣いた。鑑賞10回目にして初めて泣いた。  
誰かに頑張ったね、辛かったね、もう大丈夫だよ、私が側にいるよ、あなたを守るよって言ってほしかった、私にとってそれがアイドリッシュセブンだった。青い空が澄んだ風がたとえ星が裏切ってもアイドリッシュセブンだけは裏切らない。

もしムビナナがなかったら、きっとあのまま逃げることも出来ずに遅かれ早かれ死んでたと思う。自分で死ぬか相手に殺されるかしてただろうな。
レイプは『魂の殺人』と形容されたりするけど、それならとっくに私の魂は何度も殺されてることになるので、そう呼ぶからにはレイプに対する刑をもっと重くして欲しい。
ちなみに元夫こと性犯罪者本人とそれを擁護したり見て見ぬふりしたりしてる元義母や元義弟一家は何のお咎めもなく、今も社会で野放しにされたままのうのうと生きてるよ。性犯罪者は勤務先のHPに名前と顔が思いきり載っていて面白いです。

これからもまだまだやらなくちゃならないことはたくさんあるし、心身共にたくさんダメージを負っているから、回復にもかなりの時間が必要になると思う。それでも私にはアイドリッシュセブンがいてくれるから、アイドリッシュセブンのことを信じているから、この先に待ってる辛いことや苦しいことにも耐えられるし生きていこうと思えた。   

こうやってアイドリッシュセブンに命を救われた人間がいるんだよ、という記録を残したかったのと、もし同じような境遇で苦しんでる人の力になれたらと思ってこのnoteを書いている。


とにかくアイドリッシュセブンが大好き。ありがとう!

幸せになろう、みんな!

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