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まちづくりを素因数分解する【まちづくりの四層構造】

まちづくりという言葉が、多様すぎて使われる場面で、それぞれが頭の中にイメージしている"まちづくり"が異なっているままに、話し合いが進んでいる場合があるんじゃないか。

まちづくりを考えるとき、大まかに以下の3つに分類して考えみる。

①暮らしづくり(課題解決型)
②賑わいづくり(盛り上げ型)
③場づくり(熟慮対話型)

①暮らしづくり(課題解決型)

暮らしづくりは、継続的に取り組み続けることで、何らかの課題を解決しながら、活動エリアの周辺に住む人の暮らしの豊かさの向上を目指す取り組み。
スパンとしては中長期的な取り組みであり、対象は、その土地に住む人や、土地や建物を所有している人がメインとなる。

②賑わいづくり(盛り上げ型)


賑わいづくりは、地域振興や地域活性化として一時的な場の利活用やイベント、普段とは異なる雰囲気づくり等を通じて、活性化を目指す取り組み。
短期的ではあるが、短いスパンで組織つくり、企画検討、実行を繰り返せるので、発想と行動のイメージがしやすい。対象は、地域外からの来訪者がメインとなる場合が多い。

③場づくり(熟慮対話型)

場づくりは、企画の内容よって屋内、屋外、または両方と活動拠点が異なる。また、活動期間は、目的や体制、予算によって異なる。
場があることで、地域に暮らす人、地域外から訪れる人などが気兼ねなく集まれたり、何か企画を考えたり、実行するときの拠点となる。
場づくりから始まることも多いが、①暮らしづくりや、②賑わいづくりとセットで存在することでより相乗効果が生まれる。
対象は、地域内外どちらも対象となるが、企画の内容によって異なる。

上記、①〜③は、なんら新しいことではないが、ここにさらにもう一つ追加しておきたいのが、④言葉づくりである。

④言葉づくり(情動的情報の発信)


言葉づくりは、宣伝やアーカイブ、情報発信などである。まちづくりでは、①〜③のいずれかに焦点が当てられやすく軽視されやすいが、実は言葉づくりの存在が、活動の継続性や体制づくりにもっとも影響するため、初期段階から考慮する必要がある。
多くの場合、企画検討の後半や、開催直前に知らされたり、その一時だけ必要なチラシのような媒体になってしまうことがある。
そして、言葉づくりの継続こそにまちづくりの本質があり、考え続けること、より良い改善へ繋げることへ繋がっていく。

つまり、良いまちづくりは、言葉づくりの連続性が下支えしていると考えている。

まちづくりの四層構造
①暮らしづくり(課題解決型)
②賑わいづくり(盛り上げ型)
③場づくり(熟慮対話型)
④言葉づくり(情動的情報の発信)

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