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2021年12月1日 15週2日 検診3回目

9時起床

休みの夫は7時半に起きてラッサムを作っていた。ならばと冷やご飯があるので、レモンライスもリクエストする。

朝 レモンライス、ラッサム、煮込みハンバーグ残り

お腹がいっぱいになった。スパイスの効いたものは食べるとやはり温まる。私は食べると消化にエネルギーを持っていかれるのか、体温が下がり眠くなる方である。

夫と検診に向かう。自転車で10分。
尿検査があるのを忘れていた。まだ尿は溜まっていないが、名前を書いた紙コップを渡される。まだ出ませんと言えず、トイレに向かうとプレッシャーで膀胱に水分が集結し、なんとか採取できた。

前回の妊婦健診、血液検査の結果から。
子宮がん、感染症等は問題なし。風疹の抗体はわずかにあるが、無いに等しい程度なのであまり人混みや子供の多いところに行くのは控えるよう言われる。

2年前にブライダルチェックを受けたときに抗体がなかったのでそのときワクチンを打ったが、2年程度で消えるものだったのか。

ひとつだけ、やや貧血やねと、増血剤を処方された。妊娠がわかってから欠かさず葉酸や鉄配合のサプリを飲み、毎日ちゃんと食べていたので大丈夫と思っていたのに。なぜかちょっとくやしくなる。

心音チェック。家でエンジェルサウンズであれだけ探索しても聞き取れなかったのに病院の機械と先生の手にかかればすぐに心音は確認された。しっかりと脈うっている。
そして楽しみにしていた超音波。頭、首、胴体がはっきりわかり、顔をきょろきょろ動かしていた。

毎日そこで何をしているのだろう。いや、そもそも日という感覚がないのか。
もちろん何ということもなく、まどろんだり起きたりしているのだと思うけれど。
形をもった感情もないし、重力も感じない。動かせて成長する体だけ持っているけれど、「私」という感覚がまだない。そこが人の腹部だということも、私のことも夫のことも自分が誰なのかもまだ知らない。思い出すことや思考する言語を持たない段階では、何が脳裏をよぎるのだろう。夢を見ることもないのだろうか。
生まれてしまった者の感覚で考えても届かない状態にある。当たり前だけどそんなことを不思議に、やや驚異とも思う。


身長は9cmくらい。だいたい週数の成長としてはいい具合らしい。よかった。やはりいつも見るまではどこか常に不安なのだった。

もう胎盤もできているし、安心して冒険してもいいよと先生は言う。冒険。気をつけることはデフォルトとして、やりたいことはやって良いということだと受け取る。

ホッとして食べたかったアップルパイを作る気になった。パイは冷凍パイシートで、りんごはやや傷ありを買ってきて甘さ控えめでスパイスと煮る。家の中がとてもいいにおい。

父方の祖父母と同居で毎日家事に忙しかった母が時々作ってくれたおやつは、フルーツポンチ、ぜんざい、ホットケーキミックスで作るだんご型のドーナツ、そしてアップルパイだった。
もっともっと甘く煮たりんごをパイシート半分折りにして包んで焼く。焼きたてのパイがおいしいことをそれで知った。
りんごの季節に懐かしくなって食べたくなって作った。

夕方、近くのギャラリーに好きな陶芸作家さんの展示会が来ていたので見に行く。目当ての白い一輪挿しを買った。野原で摘んだような、なんでもない花も特別に見える不思議な形をしている。かと言って自己主張もしない。こういうものに私はなりたい。

夜は豚肉とほうれん草の常夜鍋。
おろしポン酢とオイスターソースごま油。タレが2、3種あると鍋は楽しい。なので鍋のだしはあまり買わない。
増血剤は生臭いにおいがした。



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